2004-10-22
北国の方へ有り難う NO 950
朝からパソコン研修会の二日目が始まった。大半のスタッフが葬儀の担当に出掛けていたが、残ったスタッフが懸命に講習を受けている。
プロジェクターで映し出される画面を見ながら興味深く見学しているが、飛び交う会話は、まるで「宇宙語」。しかし作業過程で生まれる作品は見事、オリジナルサービスの画期的なグレードアップにつながると確信した。
そんな研修中、仏教会の役員さんがご来社。驚喜に値するプレゼントをご持参くださった。
過日に高野山で行われた仏画のイベント、その案内看板の制作協力をさせていただいただけなのに、「大変お世話になりました」と立派な額入りの仏画を恵贈くださった。
拝見した瞬間<なんとやさしい仏様の表情!>と思った私、後方で女性スタッフが「かわいい」と叫んでいる。
そんな仏画を描かれている画僧「慧善玄潭」先生の作品、弊社の大切な宝物として飾らせていただきます。
弊社には頂戴した多くの仏画や墨蹟があるが、それぞれに私の人生の思い出がある。メモリアルサービス事務所に掲げられているのは「阿弥陀様」。これは、四 天王寺で行われた太平洋戦争全物故者追悼式のパンフレット表紙の原画。プロデュースと司会を担当させていただいた「ご仏縁」で頂戴したもの。
弊社の多目的ホール、そんな仏画の展示会も開催したいが、多くの素晴らしい方々との出会いが私の何よりの宝物。人生終焉のカーテンコールに向けて色々なシナリオを描きたいと考えている。
さて、パソコン研修会だが、通夜担当スタッフが次々に出入りしながら互いの式場に出掛けて行く。そんな環境でご講義いただくことは申し訳ないが、これも我々葬儀社の宿命か。
昼食後、講師の沖本社長の依頼を受け「隠れ家」でH氏に司会の奥義を伝授する。私の指導方法は型破り。とんでもないレッスンで緊張のうえに固まってしまわれたが、何かヒントを見つけられた様子。4時間後には表情が輝いていた。
やがて、予約してあったタクシーが到着。講師さん達から挨拶を頂戴してお見送り。その直後、2人の女性スタッフが泣き出した。
<こんなバタバタ環境で申し訳がありませんでした>ということだが、教えていただいた技術で見事な作品を仕上げ、「お陰様で」と見てもらいなさいと命じておいた。
室蘭市民斎場、苫小牧市民斎場を経営される「めもりあるグループ」には、素晴らしい社員が大勢おられる。今回お世話になった沖本社長と藤井専務は私が尊敬 する人物。彼らとの出会いは、それこそ「ご仏縁」に感謝。やさしい人柄のH氏のご成長も祈念申し上げ、心から御礼を申し上げる。
時間の関係で2件のお通夜を見回ってきたが、担当スタッフ達がお見送りできなかったことを嘆いていた。なにとぞご海容くださるよう。
台風一過、弊社の事務所内に、北国のさわやかな風を感じた二日間だった。