2004-11-07
裏口入学? NO 967
事務所や自宅の近所を歩いていると、あちこちで「ちょっと」とお声が掛かる。その大半が弊社主催のコンサートの問い合わせ。
企画室が描いたシナリオでは「クリスマス・リースづくり」だけが申し込み制。コンサート、講演などすべてのイベントは当日の先着順。
「3人の席を押さえてくれない?」「裏口入学みたいなことをやってよ!」「あなたの顔で入れてよ」なんてご要望に悩まされている。
会場の専用電話、午前9時から午後5時まで対応し、それ以外は留守番設定。徐々に電話本数が増え始め、スタッフによると夜間のメッセージも入っていたそう。
「お願い、4人なの。楽しみにしているの。何とかしてね」と始まって、お名前、住所に電話番号が録音されていた。
「どうします?裏口の便宜を『図り』ますか?」とスタッフに問われる。この場合の「図り」は「謀り」ではないか。皆さんの思いを「秤」に掛け、これこそ「慮る」だと返したら、「オヤジギャグ」だと蔑視の視線。
<これで入場できないほど来られたらどうするの?> そんな心配がいよいよ危機感を抱くまでになってきた。全く想像しなかったぐらい町中で話題。自宅に電話を掛けて来られる人まで出てきて往生している。
申し込み制のクリスマス・リースづくりは随分前に定員になったし、その後も申し込みが続いており、講師の先生にアシスタントを伴って来てくださるようにお願いすることにしたが、今日の夜も知人から電話があり「4人お願いね」と言われたそう。
民謡の夕べ、ラテンの夕べ、クリスマスコンサートの定員だが、現在の状況では確実にオーバーする。そこで会場設定を広くする対策も考慮中だが、公詢社の吉田社長と私が講師を担当する「命について」の講演が心配だ。
当日の開会時間、会場を覗いたら<義理の人たち数人だけ!?>ということがあるかも知れないので、今、スタッフが全力で広報活動を行ってくれている。
満員で立ち見が多かった講演を担当したこともあるが、それはそれで辛いものがあり、見るからに気の毒そうなお年寄りの方が立っておられるのを見て、「若い方、代わってくださいませんか?」と演壇からお願いした経験もある。
しかし、少ない光景は寂しいもの。何より講師に元気が出ない。大震災の体験話「悲しみの語り部」吉田社長が体験された貴重な「命」のお話。お一人でも多く拝聴していただきたいものである。
どうぞ、イベントの日、<雨が降りませんように>と勝手なお願いを祈っている。