2016-07-01
石亀の地団駄 NO 4902
シーンの会長のブログを更新。タイトルは「ごまめの歯ぎしり」でトルコのテロ事件に関して「宗教と戦争は人を変える」という思いを書いた。ご興味があればトップページにシーンのリンクボタンがありますのでどうぞ。
さて、将来の身体のために禁煙したいと思っている人が多いようだが、禁煙外来で医院のお世話になっても中々止められないようだ。最近は電子的な機能で火も使わず煙も出ないタイプのタバコが登場しているらしいが、それでも禁煙の道は遠いようである。
随分昔のことだが、禁煙パイプという代物があった。ご出棺をして火葬場に向かう車を運転している車内で面白いやりとりがあった。導師を務められた住職が禁煙パイプを銜えられたのを見て、喪主さんが「お寺さんでも煩悩を断ち切ることが大変みたいですね」と言われたからだが、どんなに値上がりしても死ぬまで止めないという頑固な人もいる。
数年前、友人が階段を上がっている最中に息苦しくなり、異変から病院に行ったらそのまま入院。数日後に内視鏡による肺の手術を受けた。
病名は「肺気腫」だったそうだが、手術の日まで4日間は酸素ボンベからつながる管を鼻に入れていたことを知った。
「タバコは吸われていますか?」「12年前に禁煙しました」「止められたよかったですね。続けていたら間違いなく亡くなっておられたでしょう」
問診でそんな会話を交わしたそうだが、彼はその後も同じ症状で入院して手術を受け、それから1年も経たない内に反対側の肺を手術することになり、3回の手術体験を経て「もう一度症状が出たら最悪なので気を付けている」とタバコを吸っている人がいれば離れるようにしている。
こんなことを書いている私もかつてはヘビースモーカーだった。初孫から「タバコを吸うから」と嫌われていたこともあり、禁煙を考えていたが、そんな中で腹部に動脈瘤があることが判明。その1年後に覚悟を決めて手術を受けることにした。
手術の日が近付くと執刀医や麻酔担当の医師達が病室にやって来て様々な問題点について説明を受けたが、いよいよとなった前日には説明専用ルームで模型やパソコンの画面で説明を受け、最悪の場合についても聞かされたので恐ろしくなった。
病室に戻ると女医さんが来室、「いよいよ明日が手術ですが、私はあなたの術後のケアとフォローを担当します。喫煙されているようですが。これを機に禁煙されたら如何でしょうか。医学の進化によって新しい薬剤が開発され、手術や術後の痛みは鎮痛剤があるので一切心配ありません」
「この病院の他の病棟には肺気腫や肺がんで苦しんでおられる患者さんがいっぱいおられます。大半の方が喫煙されていたことを後悔されているのです。痛みを抑える薬は何種類もあって問題ありませんが、残念ながら苦しみを止める薬はないのです。お止めになることを勧めます」
そのアドバイスがきっかけで禁煙したのだが、それは今でも続いている。その先生と出会っていなかったら禁煙しておらず。ひょっとしたらもうこの世を出立していたかもしれない。
この10年で禁煙と喫煙問題は大きく変化した。列車だけではなくホームや駅の構内でも
全面禁煙となっている。空港で隔離されているコーナーになっており、喫煙者はいよいよ孤独化しつつあるようだ。
「幸せ列車」の「短編小説 女将シリーズ」もこの7月7日で1年目を迎えるが、今日の号では夫である社長が「相田みつを」ファン。女将は「金子みすゞ」ファン。そんな物語で書いておいた。
今日の写真はある人物のブログにあった写真を。こんな器材を用いないで禁煙出来たことを幸運だったと思っている。