2005-11-17

祈念の日  NO 1335


 今週のスケジュールは、様々なことが重なり大変な状況。そこに昨日はブッシュ大統領が大阪空港から京都へということも絡み、交通事情に影響が及び、時間に追われる移動で疲労困憊に陥っている。

 そんな昨日の昼前、最も気になっていたご訃報の電話があった。前々からお通夜と葬儀の司会を依頼されていた広島のお方。<何とか担当を>と万策を練ったが、19日の夜までスケジュールがいっぱい、その皮肉な因果に断腸の思いを抱きながら地団駄を踏んだ。

  再度、お電話をいただき、20日のご葬儀という日程をお決めになったと伺った。16日のご逝去で20日のご葬儀、5日間をご葬送に費やされるご心情にお応 えしなければと、その日は何とかして広島に参上するつもりでいるが、葬儀社の宿命という厳しい現実と体力の限界に挟まってしまっているところが情けない話 だ。

「行ける!」ということになれば、19日の深夜か20日の早朝に出発となる。コンパクトと言っても車でなければ運べない音響設備があ る。片道350キロの行程だが、新幹線で一週間に5000キロの移動をした経験からすると楽なこと。ただ願うのは19日、20日の二日間が、現在のスケ ジュール以上に重ならないこと。

 そんな祈る気持ちでお医者さんに行き、事情を説明して風邪薬を処方してもらってきた。

 スタッフそれぞれが責任を与えられた仕事を進めている。そんな中、ローテーション変更について可能かどうかを確認したら、即座に「無理です」との返答が。事情を聴いたらお寺様で行われる文化祭の設営に数名のスタッフが決まっているとのこと。

 19日の夜のコンサートの準備もしなければならない。葬儀以外にも多くの仕事のご依頼を頂戴する会社、予定表には随分先までスケジュールがぎっしりと書き込まれている。

  来週前半は全国から協会のメンバー達が来阪する。その準備態勢も整っていないし状況で焦燥感に。スタッフ達にも気の毒な思い。携帯電話が鳴る度にドキド キ、「**さんから至急電話が欲しいそうです」と言われ、心臓が止まりそうになって電話を入れたら「近所の居酒屋に来ているから来いよ」だったのでホッと し、事情を伝えて遠慮した。

 今日の予定をすべて終え銭湯に。湯気の向こうから「お世話になりました」とのお声が。今月に担当させていただいたご葬儀の喪主様のお顔、「立派な葬儀を有り難う」のお言葉で心の中まで温まった。

 経営者として最も嬉しいことは、社員達を褒めてくださることだろう。「みんな、やさしいね」と言われることが私の願い。それには悲しみを理解しようとする姿勢が何より大切。「心」が「言」を発し、その「言」が「動」を左右させるもの。

 最近、学生の間で新しい漢字を創作するゲームが流行しているそうだが、京都のある名刹の茶室の入り口に掲げられてある文字が凄い。一説によると水戸光圀公が贈られたものだそうだが、次のような「字」。どうぞ描いてお考えくださるよう。

 足という字の「口」の部分を中心として、上に「五」、左側に「矢」、そして右側は「唯」になっている。

 記憶は定かでないが、確か「われ、唯、知をもって足る」だったと思う。意味が間違っていたらお許しを。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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