2006-08-09

使命の追加?  NO 1591


 もう日付が変わって9日、忘れてはならない長崎の日である。銭湯に行った最終の客、先客は2人だけ。ふと、今は亡き藤山一郎さんがよく歌っておられた「長崎の鐘」の曲を口ずさんでいた。

偉大な作曲家「古関祐而」さんの曲だが、マイナーコードで始まる旋律がメジャーコードに変わるところが素晴らしく、そこに励ましや平和の祈りが込められているような気がする。

 イメージの急変という曲で強烈な印象に残っているのはタンゴの名曲「ジェラシー」だが、古関祐而さんと言えば阪神タイガースの「六甲おろし」やオリンピック行進曲でも知られている。

戦前の社会風潮にあって、軍国イメージにつながる曲を世に出さなければならなかった辛い思い出もあられたことだろうが、戦後になって国民を慰め励ます名曲をいっぱい残された功績が大きく、数々の名曲がいつまでも歌い続けられるだろう。

 さて、今日の毎日新聞夕刊を目にして昨号のミスに気付いた。一面にある「夕刊すとーりー 歌よ」のコーナーに田端義男さんの「かえり船」が採り上げられていたから。

「帰り船」ではなく「かえり船」だったのだが、記事によると田端義男さんは名古屋、神戸、大阪と3回の大空襲に遭遇され、終戦前の7月の大阪大空襲での悲惨な大阪市内の状況を語っておられた。

 嫌いな台風の襲来、朝の空を見ると雲の流れが速く、随分と風があり、自宅の窓をヒューヒュー、ガタガタと鳴らしていた。

 リンクページから「サンサンてるよ」さんのHPを訪問、そこから臨時のブログに進むと、ご家族の沖縄バカンスのお楽しみの様子が発信されていたが、台風の影響を受けそうな状況みたいで心配を。

 強い風の影響で暑さが楽。そこで定期健診を受けに大阪赤十字病院まで自転車で行く気になった。と言っても10分少しの距離。病院が在する上町台に上がる坂道は大変、そこで警察病院側から回って傾斜の楽なルートを選んだ。

 駐輪場から玄関まで150メートルぐらいだが、建物の影響でかなり風が強く、日傘を差している女性達が傘を折りたたんでいる光景もあった。

 診察券を1階にある機械に入れた。すると「受付できません」と画面に出た。取り出したシートに「3ヶ月以上保険証の提示がございませんので保険証確認窓口へお越しください」とあり2階に上がる。

 保険証を提出し、手続きを済ませて血液採取のコーナーへ。5分ほどて自分の番号を呼ばれて右腕を出した。

「ま あ。細い血管! どこから採ろうかしら?」と悩まれる看護師さんに、「いつもこの辺」と教えてスタート。「チクッとしますよ」と言われ、敢えて余所見をし ながら覚悟をしたら、針が入ってから痛さが段々強くなる。<何だ、どうして?>と思ったら「ごめんなさい、失敗しちゃいました」でガックリ。今度は左腕を 出してやり直し。何やらいつもと異なる痛さを感じる採血だった。

 予約時間より遅れるのが常、いつも待ち時間を覚悟して早めに待機している。担当の先生の説明が懇切丁寧で時間を要されるからみたいだが、初めて外来予約をされたという男性が「これ、ここでいいのですか?」と私に質問をされてきた。そこでこれまでの体験話で対応を。

 予定時間を随分過ぎてから診察室へ。パソコンを開かれて血液検査についてご指導があった。昔から問題になっていた3つの数値はまあまあだが、「羨ましいぐらいの血液です」と太鼓判を押してくださった。

 それらはどうやら「禁煙」の影響らしいが、手術を受けた病気について次のようなお言葉があった。

「この手術ほど破裂後と破裂前で結果が著しく異なる病気はありません。あなたは本当に
幸運だったし、命を拾ったということでしょう」

 そこから疑問を感じていた幾つかの症状について教えていただき、次回の予約を済ませて支払い窓口に行ったが、番号を呼ばれるまでの時間に、見舞いに来ていただいた方々、そしてメッセージを託してくださった方々のお顔が浮かび静かに感謝の合掌をしていた。

 戦争体験を語り継がれることは大切なこと。それからすると、私には葬儀という世界で体験した命の尊さについて「語り部」という責務も生きた証しのようだが、今日の先生のお話を拝聴しながら、病気体験についての「語り部」になることも「命」につながってくることを学んだ。

「検査を受けなさい」「禁煙しなさい」なんてお節介を、今後の行動の中に追加しようと思っている。
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