2002-07-20
お久し振りでした NO 139
今、やっと本番のシナリオが出来上がった。この独り言を書き始めた時間が午後11時38分。明日の日付で発信となってしまうパーセンテージが高い。
20日のご葬儀を終えると、21日にはお寺様のご親戚と生前打ち合わせ。同時に22日の講演の資料作成をしなければならない。
この講演は、お寺様の団体。前にも書いたが、講演終了後に質疑応答の時間が1時間あり、皆様から吊るし上げられることを覚悟しながら、そうなるような強烈な現実をお話させていただこうと考えている。
昨日も東京の新聞社から取材があった。テーマは無宗教とホテル葬の流行についての分析。社会の潮流を伝えると、やっとご理解されたようで、お帰りになる前には「絶対にこんな時代が到来してくる」という確信を抱かれ、どんな記事になるのか楽しみなところである。
さて、今日担当のお通夜で懐かしい方にお会いすることになった。その方は数年前まである新聞社の要職にあり、現在では大学教授としてご活躍をされておられる。
世界的な建築家として有名な安藤先生が建築された茨木市にある教会。その建設の際に、安藤先生に考えられないようなご無理をお願いされた方としても有名な方。そんな物語を著された本で、そこに秘められた事実を知った。
この方と初めてお会いしたのは、ご友人のお父様のご葬儀で、ご本人が葬儀委員長をおつとめになっておられた時だった。
この葬儀で、面白いと言えばご叱責を受けるだろうが、信じられない事件があった。
古い時代の村制度が残っているような地域で、すべてに地元の役員さん達が絡んで来られ、ご遺族が難渋されていたが、そこで、この葬儀委員長さんは、村の役員さん達を一同に集められ、説教を始められたのである。
「皆 さんは間違っています。悲しみの遺族をそれ以上に悲しませてどうするのですか。ややこしいことばかりを押し付けてくることは言語道断です。皆さんのお手伝 いは一切必要ございません。会葬に来ていただくだけで結構です。私は喪主の友人ですが、葬儀委員長の責任の立場で、この葬儀を取り仕切ります。この村は封 建時代のように感じます」
非常に説得力があり、迫力を感じる雰囲気に呑まれ、誰一人として反論される方はいなかった。誠に爽快で見事なお説教であった。
ご出棺後、火葬場へ向かう車の中でお話をさせていただいたが、ジャーナリストらしい信念を拝聴し、敬服した思いが今も強烈に残っている。
その方は、その時とまったくお変わりされないお顔で、ご挨拶を申し上げたが、きっと、<久世君も歳を取った>と思っておられたことだろう。
さあ、これからビデオの編集チェックをやろう。今日は、少しだけ眠る時間がありそうだ。時計を見ると午前0時8分。やはり日付が変わってしまった。なにとぞご海容くださいますよう。 おやすみなさいませ。