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2002-03-05

社会ニーズの把握  具現化に向けて

弊社では、全国のすべての新聞、雑誌から「葬儀」「死」「お墓」に関する記事を入信するシステムを10年前から導入していますが、この数年で入信される数量が大きく増えています。
これらは高齢社会の到来を顕著に物語っていると言えるでしょうし、そして多くの記事から、誰にも平等に訪れる通過儀礼である「葬儀」に対して、皆さんが真剣に考えられる時代の訪れであるとも分析しています。

 ある社会学の専門家が「葬祭業界は他業界に比較して20年以上の遅れがある」と指摘されていますが、変革出来なかった背景には葬儀が「非日常的」出来事であり、それらが他人任せ、業者任せという問題につながったと受け止めています。

  また「葬祭業は、悲しみのどさくさに紛れたハイエナビジネスだ」と問題提議をされたジャーナリストもいらっしゃいますが、私達は全国から入信される情報を 「ご遺族のお声」「社会のお声」と考え、万国に共通する「お悲しみ」に携わる誇りある仕事のプロを指針し、加盟する日本トータライフ協会を通じて様々な活 動を始めています。

 社会ニーズ把握に最もつながったのは、講演やセミナー活動で積極的に行ってきた「質疑応答」で、葬儀に対する社会の お声の集約から生まれた様々なご要望は、今、変革に向けての具現化が始まっており、オリジナルCDの誕生や、ホテルを活用する「お通夜」「葬儀」などは、 その代表的な「かたち」となっています。

 6年ほど前、150人ぐらいが出席される講演での質疑応答で、一人の方が恥ずかしそうな素振り で挙手をされ、「お葬式で<白木の祭壇>が大嫌いなのです。あれはなくてはならないのでしょうか?」と発言されました。私は、その時<白木>の意義につい ての説明をしようと考えましたが、ふと興味が生まれ、出席の皆様に問い掛けを行ってみました。反応は驚きでした。挙手の数が60パーセントを超えていたの です。

 出席者の大半は団塊世代の女性でしたが、お花に飾られた祭壇、シンプルでやさしさの感じる祭壇、そして、その方の人生を表現できる葬儀、それで無駄なことが省けたら。
 そんなことが今後の葬儀のキーワードになっているようですが、日本トータライフ協会加盟の葬祭業者は、全国各地でその実践につとめようと研鑽しています。
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