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2004-12-04

疲れましたが?  NO 994


 日付が変わってしまったが、大変な一日だった。弊社の企画室長が総支配人となった記念の感謝の夕べ。彼にとって全員がVIPというお客様を招いてのパーティーが行われた。

 今月に組まれているイベントで、スタッフ達が最も気を遣っていたプログラムだが、この数日、一丸となって取り組んでいた。

 幾つかアドバイスをしたこともあったが、体験は何より勉強。大半をスタッフ達が進めていた。もちろん、お客様に不行き届きという失礼もあったが、何とか「かたち」となって貴重な体験をしただろうと思っている。

  照明、音響、司会など、私が心配していたのは空間演出。彼らが描いたシナリオがタイミングよく進められるかとハラハラしたが、みんな「涼しい?」表情で担 当していたのが印象的。特に「涼しい」と感じたのは司会者だが、出席の皆さんには「さわやか」という表現に変わっていたから面白い。

 その彼女、ウェルカム演奏も担当したが、前夜のリハーサルで2分バージョンに変更を命じ、編曲で苦労をしていたことも生きたよう。

 彼女にマイクを握らせることになったのは1年前。入社後1年半ぐらい経った頃だった。

大学を卒業して入社した時、隠れ家で「原稿を読んでみなさい」とマイクを渡したのだが、学校の授業で淡々と本を読んでいるようなレベル。<これは、ダメ>と判断したのだが、マイクを通すと不思議な声質があることを感じていた。

 始めに取り組ませた練習は鍵カッコバージョン、そこに声質に合った特殊な「味」を発見、「味」から「魅力」に変わる伝達力を指導したが、急進化を遂げたのは彼女自身の努力。

出席者から「さすがにベテランですね」と言われた言葉、きっと複雑な思いを抱いていたことだろう?

 そんな彼女を安堵させたのが全スタッフ、司会に集中させようという配慮があったから。そして、何より強い見方があった。ゲストに迎えたシンセサイザー奏者の高橋三鈴さんの存在である。

 式典と祝宴に高橋さんのBGMで、ちょっと私もお喋り。葬儀の世界とは異なるバージョンで不思議なご体感をサービスした。

 彼女の音楽こそが不思議である。技術の他に特別な何かがある。多くの仕事でご一緒したが、いつも「不思議」という言葉しか思い浮かばない。

 今月、その彼女に3回の演奏をお願いしている。耳にされる方々は幸せ。その内で音楽に造詣深い方は「不思議」に気付かれる筈。言葉で表現できないのでもどかしいが、体感が物語ってくれるので安心だ。

 さて、終わってから交通警備担当の若い女性と話をした。彼女、動物好きでアフリカまで出掛けたそう。卒業後に北海道のキタキツネ牧場に就職したいと活動されたというが、夢を叶えることが出来なくて残念な思い。その表情に、動物を愛する優しい心が滲み出ていた。
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