2012-11-01

知っておかなければならない事実  NO 3093"


 年賀葉書の発売が始まったが、一方で交流のある人達から喪中葉書が届く。他府県に在住する同級生や同窓の仲間達が多いが、互いに齢を重ねて高齢になった親を見送ったというケースが多く、誤って賀状を出さないように気を付けたい。

 全国的に冷えて強風が吹くという気象予報があったが、夜遅くになるに連れ寒くなって来ており部屋の暖房スイッチを入れなければならなくなった。

  午前中、過日に葬儀を担当させていただいたご遺族の方達が、お世話くださった方と共に自宅に来られてご丁寧な感謝のお言葉に恐縮したが、玄関に出る際に我 が家の悪猫が飛び出し、お帰りなった後に捕まえようとしたら石塀で左手の甲を擦り切ったようで、模擬手の指に血液が付いているのを見て知った。

 左半身の痛覚が消えている。お陰で痛苦はないので助かってはいるが、血液をさらさらにする薬を服用しているところから出血が止まり難いのが問題。消毒液を用いてすぐにバンドエイドでも貼らなければならないので困ってしまう。

 ポストの中を確認したら、何方かが月間新聞「大老連」を入れてくださっていた。素晴らしい「書」の作品や「俳句」「短歌」「川柳」などが掲載され、ご高齢の方々が親しまれている秀逸な才能に驚かされる。

 掲載されている広告も高齢者が対象になっているものが多く、「年金のお受け取りはJAで」とか、「祈って・歩いて・元気・長生き ぼけ封じ霊場」から「仏壇店」もあるし、「お答えします! 相続・遺言手続き」「軽費老人ハウス ケアハウス」「有料老人ホーム」もあった。

 また、前にも紹介した大阪市立瓜破霊園内の「合葬式墓地」の広告もあるし、「大阪仏教テレホン相談室」や「補聴器」「国立文楽劇場」「道頓堀劇場」と3社の「旅行会社」も出ていた。

記事の中に「大老連ペタンク大会」の開催について案内されていたが、愛好される方との会話が出来なければと、ネットを開けてルールや歴史について調べておいた。

  気になった記事があった。「大阪市における高齢化の現状と高まる『老人クラブ活動』の重要性」だったが、それによると、平成22年度の大阪市の65歳以上 の高齢化率は22パーセントを超えたそうで、その傾向がますます高くなるのが確実で、その所帯の中で高齢者の「ひとり暮らし」が41.1パーセント。高齢 者夫婦のみの所帯を合わせると66.6パーセントとなり、全国平均の53.4パーセントをはるかに超えているという現実だった。

この数年、身寄りのない寂しい方の葬儀が目立って増えているし、生活保護を受けておられる方々を担当させていただくことも多くなり、今年になってからも数十件はあっただろう。

 役所から紹介されて来るケースもあるのだが、その中に同業他社が断ったということもあったので信じられなかったが、俗に言われる「三ちゃん農業」ではないが、従業員のいない葬儀社では臨時人件費の発生で確実な赤字が考えられ、中には弊社を紹介したというケースもあった。

 役所からの依頼で「警察が身内を捜しているから」と言われ、5日目に探し当てたというケースもあったし、病院担当者から「後見契約をしている弁護士さんに連絡が取れないので困っているから」という信じられない出来事もあった。

  お身内が誰もおられない式場空間に何か寂しげなご読経が流れる。焼香をするのはスタッフ達だけという悲しい現実だが、そんなご仏縁に心から手を合わすのが 我々の仕事の責務。今後ますます増えて来るのは確実であろうが、葬儀会館の一室に人生の縮図が見える世界が存在するのである。

 今日の写真は、我が家の悪猫の写真。左側がそうである。
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