2002-12-04

知恵とイタチゴッコ    NO 273

インターネットの世界が発展すると、この世界の新しい犯罪が生まれ、それを取り締まる法律が制定されていく。

 クレジットカードの社会になれば、また、想像しなかった犯罪が登場するし、パソコンやコピーが進歩すれば偽札事件が横行する。
 
スピード違反の取締りにオービスが誕生してしばらくすると、電波を傍受する器材を誰かが創り、様々な世界でイタチゴッコの様相を見せる。

 最近には飲酒運転の検問が厳しく、ゴルフ場の多いインターチェンジや幹線道路での検問も増え、「ちょっとだけ」との誘惑に負け、横着をしてしまったドライバー達が苦い経験をしているが、人身事故を起こしたと思えば救いのあることと反省しよう。

 ゴルフで思い出したが、パットの際、グリーン上で抜かれて置かれた旗竿にボールを当てると2ペナルティーの罰則があるが、このルールが生まれたのもイタチゴッコみたいなものであった。

 ある時、抜かれた旗竿をホールのすぐ側に置く人物が出現した。少々強めに打っても必ず旗竿で止まることになり、長いパットでも2パットという悪知恵を働かせたのである。

 同伴競技者が「それはないよ」とクレームをつけても、おそらくその人物は、「そんなことをしてはいけないというルールはない」と開き直ったものだろう。

 そこで2ぺナのルールが誕生したようだが、スコアの前に人格を捨てるようなことは知恵がないと風評されることになってしまう。

 ゴルフ、マージャン、囲碁、将棋などは、その人の性格がはっきりと表面化するもの。つまらないことで一生不名誉となる悪名を売りたくないものである。

 今、打ち込んでいるパソコンのすぐ横で、猫がゴロゴロと喉を鳴らして寝ている。そこで囲碁で生まれた「化け猫事件」の鍋島騒動を思い出してしまった。

 単なるゲームの勝ち負けに立腹しているようでは身が持たないし、絶対に大物にはなれないだろうが、そう言う私も負けることが大嫌いで、勝つための知恵だけは絞り出す努力をしている小物である。

 この原稿を書いたら、すぐに手紙を書かなければならない。あて先は、明日に満3歳を迎える孫。
今日は、初めてインターネットで玩具を買った。(と言っても女性スタッフに頼んだのだが)

『誕 生日、おめでとう。**ちゃんが生まれた日はみんなが嬉しい日ですが、ママのお腹を痛めた日でもあるのです。また、パパが「元気で生まれてきますように」 と心配した日でもあるのです。お爺ちゃんもお婆ちゃんも一緒に心配して、**ちゃんの生まれる日を待っていたのです。そして、**チャンが元気に生まれ、 今日、3歳になったのです』 

 こんな手紙を娘が読んで聞かせても理解出来ないだろうが、三つ子の魂という言葉もある。幼い心の中に、ちょっと感じてくれたらいいなと思っている。

 過去ログ「3月21日」に書いた「アンパンマンさん有り難う」。高知のアンパンマンミュージアムに行ってから1年と少しが経過した。いよいよ、孫に「知恵」を与えるためのイタチゴッコが始まる時期の到来である。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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