2012-08-10

立秋は過ぎたけど  NO 3010


 今日「金尿日」は「幸せ列車」のメールマガジン送信日。テーマはバブル時期から大きく変化を来たしたゴルフ業界だったが、どんな世界でも胡座を掻かずに正座の姿勢でありたいものだ。

 朝夕が涼しくなれば秋の訪れが近いと知るが、一向にそんな気配が感じられない暑さが続いている。

 そんな中、我が生野区の重職にある方のお通夜に参列。式場がちょうどいっぱいになったが、ご読経とご法話、そして喪主様のご挨拶とスムーズに流れ、ご自宅の近所からの送迎バスのピストン運転で何とか問題なく進んだ。

 これが外で立っている状況だと間違いなく倒れる人が出るだろうと想像するが、エアコン生活が当たり前のようになった現代人は、それだけ体力が弱くなっていると考えることも大切なような気がする昨今である。

  黒服に着替えて式場に向かったのはよいが、到着して気付いたのが持参するのを忘れてしまった携帯電話。お通夜を終えてから自宅に戻り確認したら、着信記録 が残っており、着信してから1時間後ぐらいに掛け直したらつながらず、後で誰の番号だと調べようと思っていたら掛かって来た。

 相手は九州の同業者の社長。過日のホテルでの大規模な「お別れの会」の結果報告だったが、全てがうまく運べたようでアドバイスを喜んでくれていた。

 創業者以外の社葬は激減し、ホテルで「偲ぶ会」や「お別れの会」が潮流となったが、ずっと前から指摘していた「第一部」の軽視から、それさえも「無駄」と考えられる時代が到来したようである。

  空間の提供、飲食と接待対応などの「おもてなし」を得意とするホテル業界だが、第一部を軽視していたのではなく、第二部だけをビジネス提案していただけで あり、それらは「結婚式」よりも「披露宴」を売り物にしていた時代と同じ徹を踏む現実だと問題提起してきた歴史もあった。

 第一部を重視するところから「お呼ばれ」が「供養」に転化されるものなのに、本義を無視してしまったら将来性はなく、単なる名刺交換や雑談会場を提供することになってしまうことを知りたいもの。

 また、90歳を超えられた「元会長」や「元社長」の「偲ぶ会」や「お別れの会」が行われている現実があるが、参列者の大半が故人と面識がないという事実が表面化し、「やるべきでなかった!」という後悔に至ったケースも少なくないことも問題である。

 過去に第二部を重視されるようなご依頼があり、何度か第一部の重要性を説いてプロデュースをしたことがあるが、終わってから感謝のお言葉を頂戴したのは「意義」を感じてくださったからだった。

 葬儀は「命の伝達式」でもあり、社葬はその会社の経営理念の「伝達継承式」とも考えたいもの。故に第一部が重要となって来るのである。

今日の写真はあるホテルでの祭壇設営の光景からだが、パーティーが終わった午後9時頃から設営することもあり、作業が深夜に及ぶことも多く、進行関係のスタッフは、当日のリハーサルが早いことから同宿させることにしている。

結びになるが、NHK朝ドラの「梅ちゃん先生」の今日の物語の内容に、自宅で看取られる人物の臨終場面があった。ガンの末期とという設定が前から続いていたものだが、患者、家族、医師との関係から、過去に心に残る医師の哲学があるので書いておこう。

  患者の激しい痛みを抑えるために鎮痛剤を使用するのだが、意識が少し残る範囲という限界を重視され、それは「家族」が看取って「遺族」となる前に去り行く 人と「さようなら」や「有り難う」の別れの言葉が交わせるためのもの。ただ苦痛を抑えるだけが医師の仕事ではないと言うものだった。

 ご家族の皆さんからご臨終時のご様子を伺うことも多いが、そんな会話でお別れをされたケースでは「しっかり」と「看取り」がなされたようで、ご本人やご家族の心残りが少ないように感じられる。だからこそ「突然の病」を避けたい背景があることになるだろう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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