2003-10-14

落ち着かない体験    NO 575

札幌に初雪が降り、周辺では薄っすらと雪化粧、去年より1週間早いということだった。

 毎年2月の初めに開催される札幌の雪祭り、出張の際に何度か遭遇したが、雪像物を見たのは夫婦で出掛けた旅行の時だけだった。

 その時、厚い防寒服を身に付け見学に行ったが、20分で足の筋肉がおかしくなりホテルに戻るハプニングがあった。

 部屋に来てくださったマッサージさん、「何ですか、どうされたのですか?」と不思議そうな手触り。それが、氷の上を滑らないように歩いたことが原因と分かると大笑い。

 「このシーズン、こんなお客さんが多いのです」と言われ、「雪道に慣れない都会人は、もっと履物を考えなければ」と教えてくれた。

 酷寒の北海道に、来年早々から何度か行かなければならないスケジュールもあるし、年内にも数回の予定が入っている。

 ある大規模なホテル社葬の打ち合わせで札幌に行った時、宿泊するホテルに無理をお願いし、部屋にビデオ装置をセッティングしてもらい、数人のお客様を部屋の中に招き入れるとの了解を得たことがある。

 札幌で最も格式のあるこのホテル、その対応が素晴らしく、「大切なビジネスですから」と気を利かせてくれ、角部屋のジュニアスイートの部屋を用意してくれていた。

 それは、お客様側の印象アップにつながり、スムーズな打ち合わせに進展することになったが、お客様が帰られた後、広い部屋に一人でいるのがとても寂しかったと記憶している。

 ある著名な方のお別れ会を依頼され、ホテルを紹介して欲しいということもあった。

他府県で行われたこのホテル葬、たまたま、その地のナンバーワンホテルの総支配人さんと何度か交流があり、お願いしたら快く引き受けてくださり、前日のリハーサルから行くと申し上げると、「ついでにホテルスタッフ研修会開催を」と話が進んだ。

 その日、夕方に現地入りをしてチェックインをしたら、通された部屋がスイートルーム。ホテルに宿泊していた他の関係者が全員集合し、その部屋で打ち合わせをすることになったが、深夜に解散する時、「いいですね」と羨望の眼差しで嫌味を言われた。

 私は、招待を受けることや接待されることが大嫌い。これまでに何度かホテル側の好意でスイートルームやジュニアスイートを提供くださったことがあるが、過剰サービスですとシングルルームに変更願っている。

 しかし、そんな際、そのホテルのスイートルームがどんな部屋なのかには大いに興味があり、<貴重な体験>と、いつも部屋だけ見学させていただいている。

 私には、シングルルームが似合っており、立派な部屋は落ち着かない。

 そんな中、そんなことを知っておられたホテルもあった。それらのことを部屋の机の上にウェルカム・メッセージというかたちで記され、横にはウェルカム・フルーツがさりげなく置かれてあったからだ。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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