2003-11-22

祭典の裏側で   NO 613

昨日、高層マンションのことを書いたが、今日の講演会場まで送ってもらったスタッフに面白い話を聞かされた。

 彼の住む4階建てのマンションにはエレベーターがなく、大きな買い物をしたら大変だそうだが、そんな彼、つい最近に掘り出し物のテレビを買ったという。

 そのテレビ、安価が売り物だったが配達費用が含まれておらず、そのうえ、3階以上は1階につき2,000円の運び込み料金が設定され、「一階で結構です。そこから僕が運びます」と言っても「ダメです。規定です」と、合計6,000円を支払わされたと言う。

 見るからに人のよさそうな彼、そんなところを押し切られたような感もあるが、安い買い物には「裏」があるという教訓になったかも知れない。

 そんな彼が、今、葬儀の依頼のあったお客様のお家に参上している。一緒に行ったのは弊社のミス・ホスピタリティ。彼女とのコンビで、今日から責任者として3日間のお世話を担当する。

 大手の葬儀社や互助会さんでは、打ち合わせ、納棺、飾り付け、通夜、葬儀進行、火葬場、お骨あげ、精算など、すべてが分業制で人が変わるケースが多いが、弊社ではコミュニケーションを重視し、出来る限り責任者制を遂行している。

 さて、今日の講演の会場は、大手前のドーンセンター。

 20分前に部屋の入り口前に到着したが、私の前の講座が延びたようで、8分遅れに休憩時間が5分。お陰で90分の講演時間が75分になった。

 私は、与えられた時間が終了する時、必ず時間を厳守している。なぜならば、それが講師としての基本的なマナー。どんな素晴らしい講義でも、受講者の予定を変更させてはいけないもの。ここがセミナーと異なるところ。特に、夕方で、主婦らしき方がおられる場合は守りたい。

 ドーンセンターの前の道路、明日の駅伝のコースとなり、その準備の備品があちこちに見かけられる。確か、去年の大阪女子マラソンの日にも講演していた筈。終了後に応援の旗を振ったのを思い出した。

 そんなところから、明日の葬儀や準備が大変。幹線道路が通行止め。おまけに御堂筋の一部が、歩行者天国を実験的に実施するとのこと。

 お寺さんや会葬者の車の移動に影響があるし、火葬場までの経路も考えなければならない。

 年に何度か開催されるマラソンや駅伝、健康の謳歌というような祭典でもあるが、その裏側で悲しみの葬儀が行われているのも現実である。

 人は長生きをしたいもの。健康でありたいもの。他人に迷惑を掛けたくないもの。

 しかし、人の終焉は、多くの人の手によって送られるのである。終焉の儀式、拍手される人生でありたいもの・・・
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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