2011-09-13

水面下  NO 2694


 八ツ場ダムに関して、下流の都や県の知事の意見を集約、水系の治水や利水工事の費用を考えるとダム建設が最も望ましいという結論に達したが、「この2年間は、何だったんだ」という声が出ていたのも当然だろう。

  このダムの話題になると思い出されるのが前原元大臣のこと。政権が民主党になってマニフェストから現場の声も聞かずに脱ダム宣言。その矢面にされたのが八 ツ場ダムで、次の大臣の時には撤回していたので驚いたが、建設が望ましいという結果を知った感想として、何の報告もないし不愉快というような発言をされて いた。

 ダムでのヘラ鮒釣りが好きだった私だが、あちこちのダムに行くといつも考えていたことがあった。それは、この水の底にどれだけの 家が埋没しているのだろうかということで、降って沸いた地元の確執や軋轢の上に、大きな犠牲があって成り立ってきた歴史を忘れてはならないからだ。

 また、必ずと言ってよいほど慰霊碑が設置されている。ダム工事は想像を絶する大工事。、そこに至るまでの道路工事も大変だそうで、数日前に書いた奈良県の「猿谷ダム」では、発破のミスによる事故から多くの犠牲者が生まれ、その人達の慰霊碑が建てられている。

  那覇空港の管制官の居眠り事件が報じられていたが、自身の仕事の重さを理解しているのかと問いたい恐ろしさを秘めた大問題。列車の運転士の居眠りや運転中 に携帯電話を使用する事件も少なくないが、ちょっとした遭遇が反省では済まない大事故につながることは誰でも知ることで、人の命に携わる仕事に従事される 人達の基本的な原則を忘れないで欲しい。

 運転士の居眠り問題が出たところで、JR北海道の社長が遺書を残して行方不明というニュースが あった。やがて車が発見され、そこから少し離れた海岸沿いに履物が残されていたそうだが、この社長は我々の年代に大きな話題を提供してくれた「フルムー ン」の発案者だそうで、ご無事で発見されることを願っている。

 特急列車のトンネル火災事故の責任も感じられたのだろうが、一部には新幹線の函館駅や札幌駅の複雑な問題も秘められていたようで、変革に生じる波は、時に命を奪う危険性があることも社会の現実として理解しておかなければならない。

  一方で、消費者問題担当大臣、国家公安委員長に就任された山岡氏の身辺が喧しい。過去に擁護発言をしたことのあるマルチ系から献金を受けていた事実が流 れ、誤解を招かないように返金すると会見していたが、山岡大臣の秘書の皆さんにアドバイスをしておきたいことがある。それは、会見などにおけるカメラワー クで、出来るだけアップで撮ってくださいとテレビカメラマンに依頼するべきということ。

 なぜなら、この人物の表情が、いつも笑顔に見えるからで、私が衝撃を受けたのは拉致被害者の会との会見の模様。アップで映されるまで笑っている表情にしか見えなかったからで、そう見えたのは視力が落ちてきている私の錯覚からなのだろうか。

 野田新総理が「適材適所」という言葉を述べられていたが、国民の中には「敵材敵所」と感じた人も少なくないようで、辞任された大臣のような舌禍が再び起きないようにと願っている。

  今日の結びに病院勤務をされる医師のブログに興味深いことがあったので書いておこう。一つは病室で入院患者に対する執拗な宗教勧誘をしないで欲しいとうこ とで、もう一つは手術の際に感じる冗談として、「腹部手術にあって、メタボの脂肪の厚さによって手術料を変えて欲しい」ということ。

 過去に腹部手術を受けた体験のある私、現在のメタボ状態には猛省中。前々号で書いた減量作戦に一層パワーが与えられるキーワードになった。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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