2003-01-30

隠れ家にて    NO 329

冷え込みが連日続いている。健康を目的に歩いて事務所に出勤するが、重いバッグを肩にするのが段々苦痛になってきた。

 昨日、ホテルで2件の社葬の事前相談を担当したが、1件のお客様には大変な問題があった。

 交友関係が広く、弔辞を予定される方が10人以上もおられ、この交通整理が頭の痛いところ。そのまま実行すれば弔事の発表披露会になってしまい、参列者には間違いなく「疲労」の会となってしまうだろう。

 多くの社葬の進行に携わってきたが、弔辞の最中に「オヤスミ」になられる方は少なくない。

 あるホテルの社葬で、5名の弔辞があり、3人目の頃には7割ぐらいの方がオヤスミ。記録のために収録したビデオ編集での割愛に苦労したこともある。

 さて、事務所に入ると、女性スタッフが待ち構えていた。

 「すぐに隠れ家にお入りください」

 そう促されたのは、ビデオの収録。8本のナレーションの吹き込みを強要された。

 「この2本を先にやってください」

 それは、ご精算に参上する予定があるからだそうで、その時に持参するには至急に吹き込みしなければならない。

 午前中の1時間でで6本の収録を行い、昼食後に2本というスケジュールで進めたが、昼食後は声の調子に変化が出てしまうもの。ちょっと休憩してから取り組んだ。

 中に特別な収録が2本あった。「お通夜のナレーションを是非」というお客様からの要望で、担当スタッフの立場を考慮して協力することにした。

 隠れ家での収録中、不思議なことに私に対する待遇がグレードアップする。「喉の調子がおかしいな」と言えば、すぐに適温のお茶が運ばれてくるし、終われば濃い目のコーヒーが登場する。

 この「ほっと一息」のコーヒーに味を感じる。
緊張のひとときからの開放がそうさせるのだろうが、人間は、絶対に緊張の時間を過ごすことが重要であるという、私の哲学を再確認する時でもある。

 明後日、日本トータライフ協会の若いメンバー達が大阪にやってくるが、彼らが、また新風を与えてくれることだろう。

 今日の午後から東京へ行く予定だったが、明日の「のぞみ」の最終で帰阪するのが苦痛で、日を改めるように調整した。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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