2007-04-03

静 寂  NO 1825


 我が家の2匹の猫に余裕が感じられる。孫達が帰ったので安心したようにあちこちを我が物顔で闊歩している。

 そんな静かな環境の部屋、何かドッと疲れたが出たみたいな我が夫婦、猫達とは対照的に寂しさが募ってしまう。

 仕事で見送ることは出来なかったが、朝、予想もしなかった所へ娘の行動から行くことになった。

 里帰りで始めてくれたのが冷蔵庫や炊事周りの大清掃。これも、あれもと処分することになり、いつの間にかタウンページで調べた電話で処分場へ持参すると予約していた。

 玄関を出た庭に多くの袋が並んでいる。娘に命じられて軽のワゴンを用意。そこに積み込んで大和川を越えた松原市まで走行、大阪市環境局の工場まで行ったのである。

 広大な敷地に建設された近代的な処理場、阪神高速道路の松原線を走行すると大きな煙突が見えるところだったが、まさかそこへ行くとは思いもしなかった。

多くの清掃車が絶え間なく出入りしている。ナビゲーターとなった娘の指示で入り口から入り、やがて一般廃棄物の受付事務所に到着、そこで手続きを済ませて次の工程に進んだ。

「真っ直ぐ行って。そこを右よ。制限時速10キロよ!」なんて口喧しい娘、しばらく行くと車のまま載る計量所に着いた。

 それは、まるで高速道路の料金所みたいなところ。料金が出る部分に車の重量が電光掲示され「1120kg」と標示された。

 次に行くところは焼却を受け付けてくれる場所。中へ入るとフェリーのような雰囲気で係りの方に誘導され、指定された場所へバックで停止。車を降りて後方扉を開けて積んできたものを滑らせるように投げ入れた。

 かなり深い底が見える。<落ちたら大変!>と恐怖感を感じながら全てを処分。車に乗って矢印に沿って外へ出た。

「さっきの計量所に行くの。そこでもう一度計測をするのよ」

 娘は、これまでにそんな経験をしたことがあると言った。道理で詳しいと思ったが、考えてみればアメリカ在住前、そして帰国後の大掃除だけでも大変な不要物が生まれただろうし、地元の焼却施設を利用していたと言うことである。

 荷物を処分が終わってから載った計量所の表示板、今度は「1050kg」と出た。つまり「70kg」を処分したことになり、そこで書類を貰って最初に行った受付の所で料金を支払う。

 支払った金額は「406円」でびっくり。しばらく出て来なかった娘、助手席に乗るなり「子供達を連れてきたらよかった。焼却するところを見学することが出来るの」と、教育ママらしい一面に苦笑い。このあたりは環境問題に厳しい外国生活の影響があるように思えた。

 その焼却場へ持参する場合、印鑑と車検証が必要で、電話で確認されてから行かれるとよいだろうが、持ち帰った書類を確認すると「一廃」と「産廃」という区別があり、それらは「一般廃棄物」と「産業廃棄物」と想像するが、今回は「一廃」の方が「○」で囲まれていた。

 まだまだ知らない世界がいっぱいある。今日は、そんな中の一つを知ることになったが、帰って行った孫達の成長を祈っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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