2005-07-06

声の変化?  NO 1202


 退院後、本復を目的として服用する薬の影響からか不思議な現象を感じている。これまで出なかった高音域の発声が可能となっているからだ。

 入院による運動不足で発声パワーは落ちているが、間違いなく半オクターブを上回る音域の声が出るようになった。

 時折にピアノを叩いて自身の音階をチェックしているが、今日、高音域がアップしている事実を知った。

 確認のために弾き語りをやってみたら、間違いなくキーに変化が生まれバージョンアップ。<これは、どういうこと?>と考えてみたが、どうやら随分前から声帯を痛めていた慢性化現象があったみたいで、それが治癒されつつある結果かもしれないと思っている。

 そんなところから早く体調を戻したく、今日は2時間近く歩いてみたが、ガクガクしていた膝が少ししっかりしたような感じもする。

 昨日の号で音響の変化について書いたが、スタジオでレコーディングする際、演奏者の厚着、薄着で楽器の音色が変化する事実があることも面白いこと。これらは弦楽器に特徴的で、最終段階はミキサーの好みで決定される世界がある。

 一方で、室温、湿度で変化が生じることもあり、一流のミュージシャンが非常に神経質になる裏話も秘められている。

 アナウンスという声の世界も面白いもの。自身の声を録音して聞いてみると<自分の声と違う>と感じるもの。そこで録音してまで聞きたくないという考えが強くなるが、あるレベルを超えると抵抗なく聞けるようになり、そこから技術アップが急伸することになる。

 プロの司会者にマンツーマンで個人レッスンをすることも多いが、意外と理解していないのが時間の観念の希薄、つまりアナウンスのスピードに無関心という事実が目立つということ。

 これは体感されなければ理解出来ないことだが、自分が一分間に何文字を喋っているかを考えず、ただ抑揚に傾いてしまっているケースが大半だから。

 早く喋っても急いでいることを感じさせないテクニック、遅く喋っても苛々させない喋り方。それは、ちょっとした勉強で見違えるように進歩が遂げられるもの。

 また、自分の声質を確実に把握することも重要で、自分に合った言葉やストーリー性を創造することになれば本物。他人の作ったナレーションをそのまま模倣しているようではそこまで。即ち、自身を知ることからプロの第一歩が始まるということになるだろう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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