2006-12-19

記憶力のダウン?  NO 1721


 昨日、葬儀から帰宅したら肩の痛みが急にひどくなった。土、日曜日と整骨院に行けない事情もあったが、昨夜の辛さは耐え難いものだった。

 そんな状態でテレビのニュースを観ていたら、函館の夜の海に浮かぶクリスマスツリーの美しい光景が飛び込んできた。

昨日、偶然、新聞に「辻 仁成さん」の写真をモチーフとされた半ページ広告が掲載されており、右上に小さな文字でキャッチコピーがあって思わず<素晴らしい!>と感じたのだが、それを思い出せないのだから<年の所為?>と寂しい話だ。

「辻 仁成さん」の著書に「函館物語」がある。会社の私の部屋に置かれてあるその本は、北国の友人からプレゼントされたものだが、函館の光景を見事な文章と写真で紹介され、その中に「遠い過去の記憶を呼びさます磁場を持っている」ような町という一文が印象に残っている。

 この本を読んだ後に函館に出掛けた際、友人は辻さんが本の中で書かれていたお気に入りのホテルを手配してくれ、いつも指定されるという部屋まで交渉してくれていた忘れられない思い出があり、この「独り言」で改めて感謝の思いを込めて手を合わす。

  さて、葬儀はその時代の世相を顕著に物語ると言われるが、通夜と葬儀の参列者数逆転、葬祭式場流行、お寺を式場とされるケースの激減、家族葬やホテル葬の 登場から、何と今日の産経新聞には「直葬」という形式まで出現、大切な儀式が一部で「処理」されていく現実に寂しい思いを抱いてしまった。

 過去に「寺と家」から「住職と人」への変化ということを書いたが、それらに似通った顕著な現実として比喩されるのが携帯電話の出現。それまでは誰が出るか分からなかった恐怖感さえ消え、話したい本人に直接つながるとは便利だが恐ろしく世の中を変えてしまった筈である。

 不幸事が発生し、ご仏縁に結ばれるお寺に電話する場合にも、そんな「エックスデー」の到来を事前に感じたら住職の携帯電話を知りたいという人も登場してきているし、「プライベートですので」と断り難い問題も秘められている。

 彼氏や彼女への電話、それは、我々団塊世代の青春時代には信じられない変化ではないか。そんな「直」がストーカーという複雑な犯罪を生んだ背景とも言えるだろうし、病院から火葬場へという「直葬」とは寂しいと言うよりも、あまりにも悲しいとは思わないだろうか。

  世の中で自宅へ「直」の電話は「騙し」が多いのも特徴だ。何処かで入手した名簿で片っ端から営業してきたり、子供の成長に合わせて次々に売込み電話が入っ てくるが、如何にも友達や同級生みたいな嘘で接触してくるので腹立たしい限り。その凝縮悪が「振り込め詐欺」なのだろう。

 私の自宅の近 くにある郵便局近辺で「引ったくり」が多発している。狙われるのは女性やお年寄りばかり、何と罰当たりな犯罪者が増えたのだろうか。私は自身の「歳の所 為?」を心配していますが、皆様は、どうぞ犯罪に遭わない安全な「歳の瀬」であられますよう祈念申し上げ、今から銭湯で温もってきます。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net