2005-01-15
情けない話ですが? NO 1037
少し小雨が降り始めた頃、葬儀の式場に着いた。音響チェックを済ませた頃、担当責任者の女性スタッフが二つの用件を判断して欲しいと相談してきた。
一つは故人の晩年をお世話くださった病院関係者さんの参列。「お身内のように信頼されておられたそうですが、ご親戚ではありません」とのことから、代表者焼香順位の中に特別バージョンとして設定することに。
もう一つは現役の副知事というご親戚の存在。こんな場合には<これ!>というシナリオを急遽組み込み、これも特別バージョンで進めることにしたが、「災害など緊急事態が発生したらすぐに戻らなければなりませんから」との条件も伺っていた。
「社長が司会をしてくれるの? それだったら社長に任せするからよろしくね」とご遺族からお願いされたそうだが、ご満足に至ってほっとして帰ってきた。
朝の社内での打ち合わせ、ナレーション創作に関して確認したいことがあった。それは、先立たれたご主人様のお名前の読み方。「重」が「しげ」か「じゅう」か解らず確認しなさいと命じたこと。
「はい『しげ』です。昨日の打ち合わせ時に『しげさん』とおっしゃる会話を耳にしましたから」
すぐにそう返してきたのは、ご当家担当責任者である女性スタッフ。「間違いないか?」「間違いありません。皆さん『しげさん』とお呼びになっていましたから」
そんな会話の後、私が式場に着くまでに「もう一回確認を」と命じておいたが、式場に着くなり「あれ、『しげさん』ではなく「じゅう」とお読みするそうです」と確認できたそう。<危なかった>と安堵した。
人は、ニックネームや通称というケースも多くある。そんな情報を鵜呑みしてそのまま信じたら大きなミスに。故人のご伴侶のお名前を誤ってしまったら取り返 しがつかない。「今回、よい勉強になりました」と言っていた彼女、「鍵カッコ」バージョンを喋らせたら味があり、今後の成長に期待を寄せている。
夜は、105歳の方のお通夜に。そのまま語り掛けて来られるようなご遺影に手を合わせ静かなひとときが進められたが、板の間に立っていた所為か足が冷え、ついには腰がジンジンし始めた。間違いなく「ギックリ腰」の前兆である。
足の治療に行った整骨院で過日に「腰から来ています」と言われたが、今日は足から腰へ来たようだ。
105歳のお方のお通夜、そんなところで57歳の私が腰痛とは情けない。ご遺影が「しっかりしなさい」とおっしゃられているような気がした。
明日の葬儀を終えたら神戸に行く。男女2人のスタッフを伴い大震災追悼式のお手伝い。
冷え込みを心配しているが、皇室や閣僚がご出席される会場だったら大丈夫だろう?
明日のコラム「独り言」はホテルの部屋から発信となるだろうが、今日、明日は整骨院もお医者さんも休診。そんなところから<これしかない>と考え、今から電気風呂に行くことにしよう。