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2005-04-23

忙しい土曜日でした。  NO 1135


 葬儀の担当を終え、車で会社まで送ってもらう。予想していなかったお客様が来社されるとのこと。どうしても玄関でお迎えしたいとの思いから急いで帰社した。

 事務所内で企画室担当の女性スタッフ達が作業を進めている。明日に行われる「偲ぶ会」のメモリアルボードとビデオ映像の制作。精一杯の気持ちを込めてと命じておいた。

 数日前から社内に音楽が流れている。選曲はすべてスタッフ達がしているが、全曲「癒し」系。玄関のスピーカーから流れ、私の部屋まで聞こえてくる。

 多くのコンサートを企画するようになってから社員が変わってきたみたい。「もっと何かを」というような心情が生まれたようで、過日のコンサートでは2階の会場にカメラをセッティング、それを玄関表側で「中継中」としてライブ映像を放映していた。

 今日は来社されるお客様が多い。ある宗派のご本山で開催される仏画展示会の設営依頼もあったし、仏教会主催で5月に行われる「心の平和フェスタ」についての制作物依頼も入った。

 ラテン歌手の「西川慶」さんからも電話があり、帰り道だからとご来社。私の部屋が来客中で使えず、和室でお話しすることに。その後2階の音響を使用してテストバージョン。

 来月に興味深いジョイントコンサートが行われる。ラテンと唱歌にギターと三味線の組み合わせ。そのアレンジをMDで拝聴させていただいたが面白い出来、お聴きになる方々が間違いなく驚かれると確信した。

 日本唱歌「月の砂漠」と「赤い靴」のアレンジが秀逸、それは編曲というより作曲という世界。西川さんらしい味が見事だった。

  最近、シーンでのコンサートを通じて彼のファンが増えてきた。彼のオリジナル曲を有線放送に毎日リクエストくださる喫茶店さんもある。ちょっと御礼に行こ うかと二人で出掛けてみたら残念にもお休みの日。ご迷惑でなければ、近々に参上して生演奏で歌っていただこうかと考えている。

 そうそう、上述の三味線の奏者「渡邊浩子」さんのプロフィールのご紹介を。

  大阪音楽大学の大学院博士課程まで進まれ、清元と小唄の師範というご経歴。何よりびっくりしたのが、三味線音楽をより正確なかたちで後世に伝えるために研 究活動をされ、研究論文「宮古路系諸浄瑠璃における音楽表現法」が高い評価を受け、神戸大学から博士号を受けておられる。

 遅くなって彼の車に便乗したが、途中で食事をしようと友人の割烹へ。そこで彼が注文した「鯛の荒炊き」の大きさにびっくり。お返しとして彼のCD4種のプレゼント。ラテン好きの友人が信じられない表情で喜んでくれた。

 音楽大好き人間という友人が大勢いるが、どうも最近の傾向に抵抗感が強いことで共通している。旋律や繊細な感性を感じるアレンジを目立たなくしてしまい、とんでもない音量で聞かせようとする風潮。よき時代の音楽を知る人達は耳を塞ぎ、心の扉を開けることは絶対にない。

「み んな、難聴になってしまうよ」と西川さんのご意見。それは私も同感だったし、過日の塾の懇親会後、特別な南米の生の音楽を楽しんだが、終わってから数人が 「耳がおかしい」という会話も気になった。それは、静かな音楽に親しんできた葬送のプロ達の声だったようにも思える。
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