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2005-10-07

ふと思い出したこと  NO 1294


 昨日、安全運転のことを書いた。全国で毎日悲惨な交通事故が発生しているが、今日の朝刊のニュースに首都高速での事故が報じられていた。

 未明の首都高速、そこで速度違反の車を検挙して駐車中に大型トラックが突っ込み、パトカーと乗用車が大破、高速道路の下まで警察官と男性が跳ね飛ばされたという事故だった。

 違反の検挙がなかったら発生しなかった事故、また、乗用車が違反していなかったら起きていなかったという考え方もあるだろうが、そんな運命で片付けられたら被害者達が気の毒。事故って「誰も得をすることがない」と考え、起きないことを祈りたい。

  過去に他府県に出掛けた際、のどかな一般道で発生した人身事故の現場を通ったことがある。数分前に起きた車と自転車の事故だったが、頭から血を流した人が 倒れている。車を運転されていた人に確認したら携帯電話で救急車を要請したとのこと。それからサイレンが聞こえて来るまでの5分ぐらいの時間がもの凄く長 く感じられたことを覚えている。

「直進していた自転車が、ふらっと突然に方向を変えて車道に飛び出したのです」と説明していた男性、青ざめた顔で手が震えていた悲愴な姿が忘れられない。

 路肩で横になっていた被害者、幸いに意識がはっきりしていたので安堵したが、<当事者だったら>と寒気を感じながら「動かない方が」とアドバイスした。

 救急車のすぐ後にパトカーが到着したが、その頃には数十人の人達が集まってきていた。

 それぞれの会話が耳に入る。「こんな場合、頭から出血している方が安心だ」「耳からの出血がないから大丈夫だ」なんて当事者達を励ます言葉なのだろうが、ヘルメットを装着していなかったことが心配だった。

 事故を目撃した立場ではないところから、救急車が走り去ってから車を走らせた私だが、慎重な運転につとめたのは言うまでもない。

 警察や病院からの連絡で駆け付けるであろう家族の心境を考えると、これほど恐ろしいことはない。それが死亡事故になったら堪らない。事故の葬儀を多く体験してきた歴史、だから被害者にも加害者にもなるなと誰にでも言ってしまう。

 医療保険が膨大な負担を強いられる社会、そこで「予防医療」が叫ばれているが、交通事故にも「命の教育」という予防教育が何より大切だと考えている。

 このコラム「独り言」をご笑覧くださる皆様、どうか安全運転を。そして、ご訪問いただく皆様が被害者にも加害者にもならないことを祈念申し上げております。
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