2002-11-06

明日に向かって    NO 248

昨日にしたためたご住職のお通夜、30人ぐらいのお寺様の勤行でしめやかに行われていた。

 かなりの冷え込みに長時間立っていると、持病の腰痛がじんじん。暖を求めてストーブの近くを何度か通った。

 そんな一方で、メンバーの掲示板の情報によると、同じ日に無宗教の葬送儀式が行なわれていた。
 
 その故人は、女性で35歳。10年前に難病の告知をされ、少しずつ病に苛まれ、迫り来る終焉の時を切々と感じながら過ごされておられたそうだ。

 担当する葬儀<者>が次のような文章を表記していた。

『彼 の人の10年間は、だからこそ有意義で充実された時間を過ごされたようです。また、その10年間は、周りの方々に「愛」を捧げる日々でもあったのです。そ して、この10年間は、「死」を待つ辛い時間でもあったようでした。私達は、葬儀に携わる立場にあって、出来る限りのことを捧げました。誇りある日本トー タライフ協会のメンバーとして、メンバー皆様と共有することになったすべての心を「かたち」として、お悲しみの皆様の心の支えになるお手伝いが出来たよう に思っています』

 そんな書き込みに、女性メンバーから返信が入っていた。

『トータライフ協会メンバー掲示板がスタート してもうすぐ1年。ここから教えていただいたことを自分なりに昇華しながら、悲しみのお客様に捧げていく。故人とはお会いしたことも、お話したこともあり ませんが、ご遺族から拝聴する思い出話から、故人を少しは感じることが出来るようになったと思っています。メンバー皆様との出逢いに大きな刺激を受け、今 後も、より深く故人を感じることが出来るように努力いたします』

 研修会の会食で、「21世紀のキーワードは、愛と癒しだ」とメンバーが発言していたが、それらを具現化しつつあるメンバー達が全国に点在。彼らの活動は、今、お客様の体感を受けて確実に賛同されてきているようだ。
 
 ホテルマン以上の資質が求められる葬祭業のプロたる仕事。その遂行の先には、葬祭文化の向上と社会認知がある筈だ。
我々がシステム構築したオリジナルなホスピタリティサービスに限界はなく、まだまだ未発表のことが多くあり、協会の研修会で研鑽を重ね温度差が生じないことも重視しているが、次代を担う若手達の意識改革と躍進が嬉しいところだ。

 ローマ神話のビーナスの子で恋愛の媒介神である「キューピッド」の役は出来ないが、北海道から九州まで、葬送に関する「愛と癒しのハート」のプレゼントは出来るだろう。

 もうすぐ大阪研修会。いよいよ身が引き締まる思いがしているが、取り敢えず、明日のご住職の葬儀に神経を集中するつもり。

 今日の結びになるが、3日間研修で東北に出張中の弊社女性スタッフから報告があった。その地域では、夕方の5時に開式するお通夜が主流だそうで、大阪とは2時間も時間差がある。「所変われば」という言葉もあるが、実りある研修成果に期待している。
 研修をお願い申し上げた方々、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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