2007-01-22

加害と被害  NO 1755


 宝塚市で悲劇が起きた。カラオケを楽しんでいた人達が火災で亡くなったという出来事。被害者全員がこんな事態を誰も想像だにしなかったこと。「会う」と「遭う」の文字の意味の違いに悲しみを覚えて手を合わせた。

 大音響の個室では火災報知機が鳴っても聞こえないだろう。そこで歌詞の出る画面に「火災発生!逃げてください!」という緊急映像を映し出すようなシステムも必要で、今の時代ならそんなことぐらいすぐに開発できる筈である。

 油料理の鍋の過熱が出火原因のようだが、一瞬にして加害者と被害者が生まれる。そのどちらにもならないようにするなら「臆病」しか道はないようで、そこに「深長」と「慎重」という言葉がつながってくる。

  北海道では信じられないガス漏れ事故、自宅内で生活する中で予想外の死を迎えるなんて考えられない悲劇。都市ガスの恐ろしさを改めて思い知らされた事件、 最近は西や東に手を合わせる事件があまりにも多過ぎるし、不二家の「病」も重病のようだし「おたべ」にも問題があったと報じられていてびっくりした。

 昨号で地球環境の危機について触れたが、今日もスマトラ沖で大地震があったように、地球が何かを訴えているように考えることが重要課題。自然に対してもっと謙虚になるべきとの結論になるだろう。

「謙虚」を突き詰めるとぶち当たるのが宗教の存在、神仏の存在を肯定することこそ本義のような気がしてならず、それらが自然や地球環境への外せない永遠のいテーマだと確信する。

 さて、今日は午前と午後、お二人のお寺様とお会いした。午前中は私の学生時代の先生で、午後は私と同い年のお上人だった。

  どうしても会話の中心が健康のことになってしまう。その場が葬儀というところから仕方がないが、病気の話題から服用する薬の話まで飛び出し、こんな話を第 三者の方が聞かれたら「さすがにお寺さんと葬儀屋だ。命について話し合っている」と思ってくださるだろうかとの心配も。

 最近、スタッフ 達が司会を担当することが増えているが、まずはミスの恐ろしさを知ることから初めて欲しい。念入りにチェックを行い<これでもか!>という考えが広まるほ ど「案ずるより生むが易し」という諺につながるしが、マンネリの中で発生する取り返しの付かないミスだけは気を付けて欲しいもの。

 懸命に担当申し上げ、慎重に、臆病に進めて完璧と思っていた仕事、そこに予期せぬミスがあるなんてこれほど恐ろしいことはないだろうし、「九仞(きゅうじん)の功を一箕(いっき)に虧(か)く」という諺の思いだけはしたくないものである。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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