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2002-08-26

明日から九州へ    NO 177

一昨日、古くから付き合いがあった同業者の社長の葬儀が行われ、えにしから司会を担当した。

ご本人は、永年に渡り保護司や民生児童委員を務められ、お通夜には800人もの弔問者が来られ、、葬儀は2時間という構成で進められたが、葬儀と告別式を完全に分離する形式で、弔辞は告別式の中でという変則的な式次第が特徴的と言えるだろう。

  葬儀社に不幸があり、葬儀を行うということは一般の方々には考えられない難しさもある。プロとしてグローバルな気配り心配りが必要で、一般の方の場合には 「葬儀社のミス」や「葬儀社の責任」ということで解決出来ることが、我々専門業者には不可能となり、想像を絶する神経を使うことになる。

 今回の葬儀では、逝去から4日後の葬儀ということもあり、悲しみの伴侶や後継される息子さん達の疲れが大変だと感じてきたが、いつか送られる自身の時のことを考える貴重な体験ともなった。

 葬儀に参列する。身近な人の死を耳にする。それは、自身が「生きている」「生かされている」ということを認識する機会でもあり、宗教者の多くが説かれる「死に接して生を知る」ということを学ぶことになる。

 大阪の葬儀社の中で、名門と言えば語弊が生じるだろうが、歴史ある同業者5社で「五人会」という会を20年前ぐらいに結成し、我々はその仲間であった。

 私は少し離れて年齢が若く、これで2人の葬儀の司会を担当したことになるが、私の葬儀の時には、誰が司会をやってくれるのだろうか心配している。

  今年の4月の初め、九州出張中のホテルで鼻血が止まらず、救急車で病院に運ばれるというハプニングがあったが、同乗してくれた日本トータライフ協会の東京 のメンバーが、万一の時のことが浮かんできたと題し、「必見 コラム 有為転変」の中で、葬儀委員長や司会の人選をしたと書いていたことを思い出した。

 さて、その九州に、明日から出張することになった。明後日に行なわれる大規模な社葬の司会を依頼されたからで、ミキサーとディレクターを担当する部長と、企業側スタッフの指導を担当する女性のチーフパーサー2人を伴って行くことにした。

 式場は大きな文化ホール。こんな会場で私が司会を担当する場合には、舞台監督さん、音響さんや照明さんに様々なお願いをすることになるが、そのひとつがミキサー室での音楽演出を割愛するということなのです。

  司会台のサイドにCDやカセットデッキの設置をお願いし、メインボリュームなどすべてを手元で対応するシステムを組んでいただき、自分で操作するという独 自のやりかたを条件としているが、お願いした時点で驚嘆されても、彼らはシステムを組むだけになり、重要な演出という作業から逃れることから、意外と歓迎 して協力をしてくださるものだ。

 音楽に関する演出を手元でということになると、大きな利点があるのである。音量調整のような問題ではなく、シナリオにないハプニングが発生した時の対応がし易くなり、ハプニングをハプニングでないように解決するプロテクニックの手段でもある。

 ホールのプロスタッフの皆さんには、シナリオ通りの照明に神経を集中していただく。後は、本番でのハプニングが発生しないことだけを願い、九州に向かう。
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