2003-03-09
ラテンの調べ NO 367
友人の喫茶店に立ち寄ると、私への託があると言われ、1枚のCDを手渡してくれた。
タイトルは「西川 慶 情炎のラテン」 過去ログの「NO 280 ラテンのプロ」で紹介した彼の新しいアルバムであった。
編曲やバックの演奏を担当しているのはメキシコの一流ミュージシャン。
ビオラ&レキントギター、ギタロン、トランペットがフィーチャーされ、ラテンの軽快なボレロリズムが見事に奏でられていた。
西川氏は、満州で生まれ、京都大学在学中はアメリカンフットボールのキャプテンをされていた人物。当時に来日したトリオ・ロス・パンチョスの音楽に接し衝撃を受け、メキシコやブラジルなど、南米で本物のラテン音楽を学んできたプロである。
日本では懐かしいテレビドラマ「七人の刑事」のハミングで有名となった主題曲を担当され、自身が作曲された「コーヒーのある情景」や「未来」を何度か聴かせていただいたが、オリジナルなジャンルの音楽として有線放送でも話題を呼んでいた。
今回に挿入されていた曲は「ベサメムーチョ」や「アドロ」「ある恋の物語」など8曲だが、彼自身が訳詩して歌っているものだった。
ギターの演奏技術も卓越され、何より言語の発音が素晴らしく、隠れたファンの存在が多くあり「すたーらっぷかんさい」を主宰され、自然体発声法の普及を目指し、NHK文化センターなどでプロへの歌唱指導も行っておられる。
過去にも書いたが、私がプロデュースをした「慈曲葬フェア」や「チャリティーコンサート 映画音楽の夕べ」にも出演を願い、会場で万雷の拍手を頂戴したのも懐かしい。
素晴らしい音楽は、聴く人の心の扉を開けることの出来る国境のない外交手段のひとつと言えるだろう。
私は、彼がノスタルジックに童謡を歌い上げた「日本の心の歌」のCDアルバムも持っているが、本物の音楽を愛する人たちにはすこぶる評価が高い。ご興味を抱かれるお方は、是非、彼の音楽に接していただきたいと願っている。
西川 慶 『 情炎のラテン 』 ST12C-002
発売元 株式会社 ジャンクファクトリーレコード
制 作 スターラップレコード
西川 慶 『 日本の心の歌 』 ST12C-001
以上、友情の立場でお知らせ申し上げます。
西川さん、有り難うございました。ご活躍を衷心から祈念申し上げます。