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2003-03-12

戦争の悪夢    NO 370

私は、戦後の生まれ。だから戦争については映画やドラマ、また新聞やテレビの報道からしか知ることは出来ないが、家族を失うということがどんなに悲しいかということは、毎日のように体験しているので知っているつもりだ。

 学生の頃、弊社のベテラン社員に昔のことを教えてもらったことがあった。白布に包まれた「英霊」という名の遺骨で何度も悲しい葬儀を体験したことかと。

 そんな話の中に、それが定かかどうかは分からないが、遺骨がなく、遺品だけというケースも多くあり、それらが本人の物かどうかは不明で、遺族は信じることでしか救いがないと語っていた。

 戦争の被害者の葬儀は担当したくない。遺族の悲しみと怒りの対象がどこに向けられるのだろうか。疑問でならないところである。

 高知県の「おかざき葬儀社」さんが毎日発信されている「ほっと一息」に、昨日、戦争についてししためられてあったが、新聞の報道を見ていると最悪の事態を迎える危険性があることも伝わってくる。


 私は、大阪城ホールを埋め尽くす人々の中に立っていた。特設されたステージでブッシュ大統領が演説をしている。その横には北朝鮮の将軍様もいるではないか。

  『イラクをこのまま放置していれば、この10年以内に近隣諸国は武器による恫喝でホールドアップをさせられることになる。その時、アメリカに救いを求めて も手遅れだ。本当はフセイン大統領と側近だけを攻撃し、政権の転換を謀りたいところだが、それではテロと非難され、何よりアメリカのプライドが許さない。 ここに北朝鮮の金将軍がおられるが、いつ、日本にミサイル攻撃をしてくるか分からない人物だ。ここは、大阪。大阪には在日の韓国人、朝鮮人が多く暮らして いる。だからと言って、ミサイルが大阪に来ないとは限らない。そんなに精巧な技術がなく、何処へ飛んで行くか分からないという代物だ。また、在日の人々に 武器が手配され、決起される危険性もある。大阪の市民、日本の国民の皆さんは、その危険性をどこまで感じているのか甚だ疑問だ』

 そんな変な夢を見た。マスメディアの伝えるニュースがイマジネーションされて夢に登場してきたのだろうが、ものすごい疲労感に襲われた目覚めの悪い夢であった。

  人は愚かな生き物。自転車や家に鍵を掛けなければならないのが現実だし、国家社会に警察も必要であるだろう。しかし、国家同士の戦いに備えて武器を開発す ることは愚かな証し。ましてやミサイル使用などは地球の引力の誤まった活用で、人類が生かされている地球に対して申し訳がないではないか。

 アメリカ、イラク、北朝鮮、いずれの指導者であるトップも同じレベル。正義とは、「不幸でないようにすること」への努力。それが政治家と宗教者に課せられた責務。

 こんな指導者の政権にあれば、我々葬儀社が忙しい。葬儀社が自然死だけの暇な世界が望ましい。

 悪夢が現実にならないように、そう願う庶民の対象が宗教しかないのも寂しいし、その背景に宗教が複雑に絡んでいるところが悲しいところだ。

 地球から太陽までの距離は1億5000万キロもあるそうだ。そんな遠くで爆発を起こし、我々に光と熱を送ってきてくれている。そんな宇宙の神秘な恩恵で生かされている人間。
住む地球にあるマグマの存在と、人の心のマグマである真っ赤な血液が、透明な涙に変わるプロセスだけは忘れないで欲しいと願っている。
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