2003-04-03

明日に向かって   NO 390

限られた日数で対応せざるを得なかった社葬を無事に終えた。印刷に関する部分では色校正も適わず、前日に配達されるという綱渡りとなり、時間という物理的な問題での心労が最も辛かったが、相手様の窓口になられた総務ご担当者が素晴らしい方。

お陰で上述のことが随分スムーズに運べることになったが、相手様は、もっとご苦労されておられたものと拝察申し上げる。

  ご祭壇の横にセッティングした司会台。後方サイドに音響のプロ達が数人入っている。私のすぐ後ろに3人の若手が立っている。女性ひとりを含む彼らは日本 トータライフ協会の若手メンバー達。研修を兼ねて手伝いにきてくれた訳だが、本番中は、ハプニングが発生した場合の情報伝達を担当して貰い、インカム的な 役割を担ってくれた。

 北海道、九州、四国から自主的にやってきてくれた若手達、今回の体感が今後に役立ってくれるように願って見送ったが、並川葬儀社、落合葬儀社、おかざき葬儀社さんの皆さんに感謝を申し上げる。

 会場内を動き回って行動してくれたのは、神戸の株式会社公詢社のみなさん。テキパキと記録部分の協力を担当してくださったが、社長自身も来られていたのを知ったのは、ご遺骨返還式が終わってから。

 吉田社長は、シンセサイザーのレクイエム編曲技術に興味を抱かれたようで、キャスティングに閃きもあったようだ。

 音響、照明、映像、生花会社など、今回の社葬に携わっていた人員は、弊社のスタッフを合わせると、2日間の延べで150人にもなっている。お客様の目に直接触れるスタッフは30人ぐらいとなるが、陰で支えているスタッフ達の存在がなければこんな規模の社葬は難しい。

 今回、担当責任者となったのは男性部長と女性主任のふたり。厳しい時間との戦いの中で神経をすり減らしていたのが痛ましいぐらいであったが、何軒も重なった他のお客様の葬儀を掛け持ちで担当してくれたことに感謝している。

 「社長は、キャスティングとシナリオ創作、そして司会だけに集中してください」

 そう言って「後は任せてください」という無言の姿勢には自信が漲っていた。

 ホテルへ持ち込んだ膨大な器材を撤収し、帰社してきたのは午後7時を回っていた。

 全員が足腰の痛さを訴えている。確かにホテルの絨毯の上を長時間行動すると疲れる。これは、私も何百回も体験していること。

 そんな時、部長の立場らしい言葉が発せられた。

 「明日の設営の準備だけをしておこう。明日のお客様が待っておられる」

 明日の式場には、立派な桜の木がある。きっと満開も近いことだろう。そんな中で葬送の儀式が執り行われる。また、ナレーションを創作しなければならないだろう。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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