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2003-07-11

暑い季節に    NO 482

 今月の内に2回、九州への出張があるが、どうもスケジュール調整が難しい。

 神経を遣う仕事が終わってお疲れモードのスタッフ達、もう明後日までの葬儀の予定が入っており走り回っている。

 これからの暑い時期は大変な仕事。しかし、ご遺族や参列者にとっても大変なこと。春や秋の季節以上のサービス提供を考慮しなければならない。

 葬祭式場やホテルの中ならいいが、お寺やご自宅となれば外にいる参列者が気の毒。脱水状態にならないように、冷たいお茶とオシボリの接待サービスが欠かせない。

 2年前の今頃、不思議なご縁をいただいた葬儀があった。

 ある日の夜、私はホテルで行なわれていたコンサートの会場にいた。携帯電話はもちろんマナーモード。何度呼び出されても気付かない環境。

 そんな時、ホテルスタッフが私のところ近付き、「会社から至急に連絡を」と耳打ちされた。

 タイミングを計らって廊下に出て電話をする。社員から電話番号を控えるように言われ、「すぐにお願いします」とのことで公衆電話に走った。

 相手様はある会社の総務部長さん。会長さんの密葬儀を終えて帰宅され、ふと夕刊で弊社の記事をご覧いただき、社長さんに確認されてから電話をされたとのこと。

 用件は社葬をホテルでというご要望。暑さ、駐車場、最寄り駅という利便性で選択され、偶然に私が今いるホテルということになった。

 会社や工場は兵庫県だが、参列される方に新幹線を利用される方が多いということで大阪市内と決められた。

 すぐにホテルスタッフと打ち合わせを進め、大ホールが空いている日をお伝えし、明日に本社に参上しますと申し上げた。

 それから2週間後に行われた社葬。その当日は最高に暑く、「新聞の縁がなければお寺で葬儀でした。本当に感謝しています」と喜ばれた。

  このホテル葬、お寺様をお迎えする形式をご要望され、兵庫県にあるお寺さんに打ち合わせに参上したことも忘れられないが、「ホテルで社葬?」と怪訝そうに されておられたお寺様。終了後、「ホテルらしさがあり、宗教を大切にする葬儀で納得した」とおっしゃってくださったのでホッとした。

 過去に私が担当させていただいた法要で、楽人さんが30人、舞楽が8人、お寺さんが230人という大規模なものがあるが、葬儀では96人のお寺さんが勤められたこともあった。

 そんな思い出の中、ふと昨日テレビで見た石原裕次郎さんの法要に寂しさを覚えた。あれでは完全なテレビ用のシナリオ構成。それこそ芸能バージョン。

 映像、演出、音楽、プロデュースなど、それぞれのプロ達が結集している筈のプロダクション。それがあんなレベルでは、裕次郎さんご本人に気の毒でならなかった
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