2021-06-05

人生大学卒業証書  ǸО 8783

苫小牧市民斎場朝から医院へ行ってワクチン接種のアドバイスをお願いした。先生は「葉書」を優先して地元の区民センターで行われる接種がお勧めだと言われ、予約が始まる月曜日の午前9時にネットで予約約するように提案され、ネットを開けられて順序を教えてくださった。

先生も奥さんもすでに接種を受けられているが、奥さんは発熱の副作用があったそうで、私もちょっと怖くなってきた。

東京や大阪の観戦者数が減っているが、新たな変異種が登場したことも恐ろしいし、まだまだ緊張のハートを緩めるべきではないと思っている。

葬儀という仕事に従事した私の人生だが、長年の歯科医担当にあって印象に残っていることもある。

褒章や叙勲の記念祝賀会の歯科医を担当したこともあるし、結婚披露宴の司会を担当したことも何度かある。

全国的に飛び回っていた時期があり、あちこちで知り合った素晴らしい人たちとの出会いは私の人生にあって最高の財産であり、それはそのまま誇りにもなっている。

葬儀の仕事をして何を残すかと自問自答をしたこともあったが、結論として至ったことは相殺文化の向上で、道楽で監修した葬儀音楽CD「慈曲」なんて天才的音楽家との出会いがなかったら出来なかっただろうし、10曲の中に私の作曲した曲が収録されていることも信じられないことだ。

机の引き出しを開けると懐かしい資料が出てきた。それはお通夜のお寺さんの法話の中で個人のことに触れられ、それを何とか「かたち」にしようと模索したシナリオだったが、次のような文章が記載されていた

「個人は昭和の初め、戦時色の社会背景の中、多くの方々と共に学校教育が整わない環境に多大な苦難を強いられた歴史がございました。

そして志として秘められていた教育の件賛意向かって、70歳を迎えられたことを機に挑戦されることになり夜間学校に通われ、現在の新制中学校の教育課程を修了され、その後定時制高等学校にご入学、若い人たちとともに誰もが体験することのない第二の青春時代として勉学に勤しんで来られました。そんな中でお体のご不調をきたされ、志半ばで卒業することはかないませんでしたが、昨夜のお通夜で導師を務められましたお上人様のご法話からその事実を知られた多くの弔問者の方々が深く感銘を受けられることになりました。これらは見事に生き抜かれた故人の崇高な歴史として模範と語り継がれることになりましょうが、何とか「かたち」にいたしたいと考え、高等学校の卒業証書ではございませんが、人生大学の卒業されたように思えてならず、この早々の儀式に参列される皆様のお心の総意を「かたち」にし、ここでお上人様より人生大学卒業証書を授与いただきます。

あなたは70歳を機に人生の晩年をご自身の勉学に勤しまれ。多くの方々に「人のあり方」「人の生き方」を模範として感銘を与えられ、見事に生き抜かれたその崇高なお姿を顕彰して本日、ここに「終焉の儀式」を行うにあたり、その立派な足跡を記識し、参列者一同の総意を一分にしたため、人生大学卒魚証書を贈ります。」

この証書はスタッフに銘じて立派な柄の証書に印字して額に入れて持参しておいたが、同氏の控室へ参上してお願いした際、すぐにご快諾くださったことが嬉しかったし、あれから
17年の月日が流れるが、それは私にとって忘れられない葬儀だった。
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