2004-05-25
予想していたら? NO 802
臆病という性格からだろうが、高速道路のトンネルを走行すると、ついアクセルを踏んでしまう。
<もし、地震でも?>なんて恐怖感に襲われることも事実だが、過去に北海道の海岸のトンネルで起きた悲惨な事故のことも過ぎってくる。
数年前、トンネル工事に一生を捧げられたという方の葬儀を担当したことがあった。
ご家族から拝聴したお言葉、そこに感銘を受けた故人の人生哲学が。
「手抜き工事なんて、絶対に許せん。プロとして羞恥の極みだ。親会社から命令されても、私は徹底して喧嘩をし、いつも嫌われていた」
それがご本人のご自慢だったそうだが、「いつか、孫達が走る道路だ」と言われた言葉にグッときたことを覚えている。
コンクリートの中から木材が出てくるのは当たり前の時代。橋桁から空き缶やドラム缶まで出てきたという欠陥工事も聞いたが、何でもありの世界とは恐ろしい危険性を秘めている。
「後人のため」という誇りを抱くことが「先人」たる証しだろうと、ふと、その方のことを思い出した。
さて、遠方で行われている「お通夜」のことを気にしながらライオンズクラブの会合に出席した。
テーブルで話題の中心となったのは病気のこと。互いの持病のことから始まったが、大正生まれのメンバーが3人出席されており、そのお元気な様子を見ながら話題が変わった。
事務所に電話を入れると、「その際には」と、過日に承っていた方のご訃報があったそう。
電話を切ったら、すぐにブルブル。番号を確認すると、日本トータライフ協会の顧問から。
<彼は、今日、神戸に行っている筈?>と思ったら、案の定、神戸から。
「お待ちください」と相手が変わり、突然「神戸に来てください」と言われた。
これも予想通りの人物、神戸のメンバーである公詢社の吉田社長で「理事長、何を考えているのですか?」と叱られた。
それは、当協会のメンバーなら誰もが理解できること。弊社の社員達が受ける業界に関連する「試験」のこと。
「日本の葬祭業のトップを進む我々が受ける試験ではないですよ」
この言葉は「カウンターパンチ」のよう。
「大阪に出向き、説教しますから」とのお言葉。<これは、難問!> 血圧が上昇してきた。