2004-05-18
正道を歩みたい NO 796
新聞やテレビで長者番付というのだろうか、公開された高額納税者のことが報じられていた。
多額の税金を納めてくださる人がいる裏側で、浄財であるべき年金資金を無駄遣いする官僚達がいる事実も報じられている。
これから高齢となり年金にしか頼るものがない人々にとって、これらの現実をどのように感じられているのか真剣に考えたいもの。
『富と貴さは、これ、人の欲するところなり』という論語の一文があるが、一方に『貧と賎は、これ、人の憎むところなり』という言葉もある。
ふと振り返ってみれば、最近だけでも雪印、日本ハムの事件から、鈴木議員の贈収賄や牛肉の買い上げ搾取事件が表面化し、正道を外れた悪業と呼ぶべき事実の発覚があった。
それぞれの被告が<愚かなことをしてしまった>と後悔していると願いたいが、歴史は「悪代官」の繰り返し。時代劇の「山城屋」「越後屋」たちのやりとりが消えない。
そんなところで日本トータライフ協会のコラム「有為転変」を覗いたら、大先輩というタイトルで「儒教」のことが触れられていた。
そこで書かれていたように、先祖供養に見られる日本の社会にあった「儒教精神」が希薄してきているのは確か。「無宗教」なんて言葉までもが独り歩きを始めている。
過日、東京から協会のメンバーが来社したが、彼が「味」のある発言をしていたので紹介申し上げる。
「我々、葬儀というもので生計を立てています。それは、悲しみの遺族の方々を支えたりお手伝いをすることが大切。葬儀社って、ビジネスという言葉を出すようでは情けないと思うのです。『有り難う』っていうご褒美を頂戴する天職ではないでしょうか?」
彼は、葬儀社の後継者だが、メンバー達との交流を通じて確実に成長してきているようだ。世の中に「葬祭ビジネス」「フューネラル・ビジネス」という言葉が流行しているが、何か違和感を抱いてしまうメンバーも多い。
そんなところから日本トータライフ協会は、葬祭業界で「変な団体」と感じられているだろうが、確実に社会の賛同を頂戴しつつある。
葬祭業は、大切な仕事。仏教、儒教、道教も学ばなければならないが、学べば確実に「正道」を歩まなければと思うもの。
もうすぐ開催される東京研修会だが、彼は、そのホストとしてどんな講義をしてくれるのか楽しみである。
明日は、どうやら雨模様。中国道を走行して西に向かうが、安全運転を心掛けよう。