2004-01-12
ご仏縁 NO 667
成人式が全国的に荒れたという。それらは、現在の日本社会の構図をそのまま物語っているような感じもするが、二十歳ともなれば青春時代を謳歌する方法や、大人としての礼節ぐらいは知って欲しいし、「躾」という文字の構成が浮かんでくる。
今日は、スキーの日。皮肉にも雪の影響で、北海道から来社した若いメンバーが千歳空港で大変な目に遭い、5時間以上の無駄な時間を過ごしたそうだ。
今日の写真はテレビ番組のシーン。角淳一さん、坂東英二さんのレギュラー番組へのゲスト出演だが、この番組には何度か招かれていた。
確か、この時のテーマは「お墓」だったように記憶するが、この番組、いつもスタジオの中に現役の女子大生が40人ぐらい招かれており、いつも緊張させられたので懐かしい。
ある日の出演が終わった時、ディレクターの「お疲れ様」の声と同時に、一人の女子大生が近づいてきた。
彼女は、超美人。それもその筈、後で伺ったらミス大阪。そんな彼女が突然に話し掛けてきたのだからびっくり。
「私、あなたを知っているのです」
それが、初めの言葉で、<何で知っているんだ?>と、いよいよ身も心も固まってしまう。
「実はね」と話してくれた内容は、何と私の仕事につながりがあった。
「その節は、大変お世話になりました」
その数ヶ月前、彼女の祖父の葬儀を私が担当していた事実を知ることになったが、彼女がスタジオに入り、「あっ、あのオジサン、知っているわ」と友人に耳打ちされたそうで、彼女自身も驚いていたのである。
世間は狭い、まさに奇遇ということだろうが、私は「ご仏縁」という言葉がぴったりくるように思った出来事で印象に残っている。
葬儀の司会を担当すると、参列された方々に顔を覚えていただくことになるが、中には声と喋り方で確認に来られ、「**さんの葬儀の司会をされたでしょう。やっぱり」なんて言われることもある。
そんなこれまでだが、最近、予想しなかった嬉しい言葉を頂戴することになった。
式場に流れる音楽、それを耳にされた方が、「やっぱり」と言って確認に来られるようになったこと。
それこそ、オリジナル葬送音楽「慈曲」が与えてくれたプレゼントかも知れない。