2003-09-13
常識論争 NO 545
帰社するスタッフたちが、その日に担当した仕事のことや、次の日に申し送ることをしたためた日報の存在があるが、ふと目を通すと、珍しく「別紙追伸」というのがあった。
書いていたのは、HP内の「わが社のスペシャリストたち」に登場している若いスタッフ。
彼は、休憩時間に10分ほどインターネットを開けたそうで、そこで出てきた事実を知って寒気がしたと綴っていた。
自分のことがHPに載っている。そのページがどれだけの人に開かれているかと興味があり、ヤフーで検索してみたらトップにあって「ギョウテン」したとのこと。
身体の大きな彼、「心臓が止まりそうでした」と大袈裟な表記をしているところが彼らしい。
確認してみると、軽い気持ちで検索したという。
検索した語句は「葬儀 スペシャリスト」。それがトップに登場し、続けて「司会 スペシャリスト」「社葬 スペシャリスト」とやってみたらトップ。ついでに「スペシャリスト 独り言」をクリックしたらトップ。
「私は、恐ろしくなりました。もし、お客様がこの事実を知っておられ、「君がスペシャリストか?」と言われたら『どうしよう』と思っています」
そう結ばれてあったが、『独り言』が「ついでに」とは失礼ではないか。
リニューアル発信されてから今日で1ヵ月半。信じられないほど多くのアクセスを頂戴しているが、彼の寒気以上に私が身震いしている今日この頃。
そんな時、彼とIT担当者のやりとりが始まった。
「心配しないで。スペシャリストのページは少ないわよ。スペシャリストの**君のページを開かれた数は、先月、いったい、幾らだったでしょうか?」
「う~ん、1500?」
「1日に50回という考え? それだったら検索で引っかかることなんて絶対ないでしょう。常識で考えなさいよ。いい? 発信した月初めは少なかったけど、月末には、2000を超えていたわよ」
「じゃあ、僕の言った常識の範囲内でしょう?」
「どこが常識なの? 非常識も甚だしいわよ。いい、1日の数がそれだけということよ」
それを聞いた彼、顔が引き攣っている。書いていた恐怖感が何倍にもなったようだ。
そんな彼に、彼女が追い討ちを掛ける。
「コラムのページなんて、信じられない数字よ。ということは、あなたのページも増えていく訳。スペシャリストらしく、しっかりしなきゃダメよ」
私は、これは、一時的現象であると思っている。スタートしてから、もう10万以上のアクセスなんて異常な数字。今後はダウンしていくだろうが、スタッフの自覚につながる機会になったことが何よりと感謝している。