2015-06-19
時間の拘り NO 4225
http://happy-train.net/
一人が先に到着されて喫茶店で過ごしていたが、彼女のスマホに「新幹線の京都駅です」というメールが届き、私が午後1時20分に寺田町駅に着くというと信じられない表情だったが、その時間に合わせて改札口に入ったら、姿を目にすることになったので驚かれていた。
昔から車や鉄道での移動が多かったところから、そんな時間を瞬時に答えることも多かったのだが、弊社で研修中だった女性スタッフ2人を伴って九州のホテルで行われる偲ぶ会に向かった際、夕方に大阪を出発し、後部座席で寝ていなさいと言うと「関門海峡大橋を観たいので起こしてくださいと」と頼まれ、「11時35分に通る」と伝えると「どうしてそんなことが」と訝っていた。
その時に伝えたことがもう一つあった。私は会場となるホテルに宿泊するが、彼女の実家が現地にあり、お父さんに電話して「午前1時17分に到着するから」と伝えるように言った。
それからは只管山陽道を走行し、間もなく関門海峡というところで彼女を起こしたら、時計を確認して余りにもぴったりの時間だったので「合わせたのですか?」と質問されたが、ここから起きていたら合わせて走っていないことが分かる筈で、お父さんに電話をした時間に自宅へ着くよというと興味深く速度計を覗き込んでいた。
やがて高速道路を降りて幹線道路を走行。国道に出てからしばらく走って閑静な住宅地に入り、彼女の家に到着。時計が1時17分だったので驚嘆していたが、車の音で家の中から出て来たお父さんも驚かれていた。
この時間については様々な逸話がある。それはお寺や地域の会館で行われていた葬儀で代表者焼香の始まる時間をアナウンスで参列者に告知していたからで、開式して読経の声が流れ始めてしばらくした時、式場内のスピーカーの音量を止めて式場外だけに流れるようにし、「ただ今の所、各種団体代表の皆様のご焼香拝受のお時間は1時29分を予定いたしております」と告知するのである。
導師の読経のスピード、ご親戚の人数を考慮して焼香用具の台数を指示している訳だが、この「29分」という発言にサービスの仕掛けが込められてあり、耳にされた方々が時計を見ながら「嘘だろう?」なんて興味を抱かれるところから待ち合わせいただく時間を短く感じさせるテクニックでもある訳だ。
ある時、地域の重職を歴任される方の葬儀の時、区役所のスタッフの方々が大勢お世話をされていたのだが、市長の参列もあるところから、その日の朝に区長を通して「市長の焼香出来る時間は?」と問われたので瞬時に「2時27分」ですと伝えたら。その2分前に市長が到着。そして2時27分に市長名をアナウンスしたら驚かれ、区長から「市長が驚嘆されていた。これからあの葬儀社なら時間配分が把握出来る」と喜ばれたとお礼の電話を頂戴した。
そんな時間の告知は議員ご本人や代理で参列される秘書の方々にも大好評だった。もちろん宗派によって「27分」や「31分」に変わるのだが、私は「頃」という言葉が大嫌いで、サービス業に従事する立場で禁句であるとも思っている。
「明日のお昼頃に伺います」とお客様に伝えたら、何時に参上するのが望ましいのだろうか。もしも「1時頃」と伝えたなら、12時59分までにインターホンを押さなければならない。
だからそんな場合は「午後1時に参ります」と伝えるようにし、「頃」という曖昧な言葉を避ける訳である。
今日の写真はあるホテルの部屋にあったミニ・バーを。