2003-05-24
ハード・スケジュール NO 439
ご不幸の発生から葬儀の依頼があり、参上する。
そこには、遺族の他に主だった親戚の方々や友人、近所の方々がおられることが多い。
「私は**県から来ている。地元の**葬儀社とは親しいが、よい葬儀社だよ」
「私は**葬儀社をよく知っている。貴社はどの程度の葬儀社ですか?」
「私は葬儀委員長を数回しており葬儀のことをよく知っている。手抜きをしないように」
「この地域は**葬儀社なのに、どうして高級葬儀が来ているんだ?」
そんなお言葉を耳にすることが多いが、弊社のスタッフ達は、「何を言われても抵抗しないように」と教えられている。
弊社を選択されるお客様の大半は、弊社が担当させていただいた葬儀の参列体験のある方。第三者が何を言われても、ご遺族と弊社の「絆」がすでに結ばれてあり、ご遺族も弊社スタッフと同じ思いをされていることが多い。
耐えることは自身を磨き、自身を大きくさせていくもの。腹立たしいこともあるだろうが、それは、その方々の葬儀に対する視野が狭いことで仕方のないこと。葬儀が終わった時に頂戴する言葉がすべてと思って対応させている。
今日もそんな葬儀があったが、終了後に掛けてくださったお言葉は、次のようなことだった。
「こんな葬儀、初めて体験した。素晴らしい」
「私が話した葬儀社とは格段の差があった。失礼なことを言って申し訳がない」
それらはスタッフが耐えてきたことへの報酬であろうし、自身の仕事の充実感を感じる至福の瞬間でもある。
「君達は、いったい何者なのだ? すべてに驚かされた。遠くでも来てくれるのか?」
そんなお言葉もあったが、「偲ぶ会、お別れ会、社葬などのホテル葬や、文化ホールなどの社葬では、北海道から九州まで全国で担当させていただいております」と答えていたスタッフ、その表情には誇りが溢れていた。
この1週間、スタッフの誰も休日が取れない状況。今も通夜を担当する数人が残業しているが、みんな元気で働いてくれている。
明日、北海道へ出張するが、関西地方の天気予報を見ると嫌いな飛行機が揺れそうな雲行き。しかし上野からの寝台特急「北斗星」を利用する時間の余裕がない。
仕事を終えて帰阪してからのスケジュールも満杯。6月は特に忙しい月になっており、体調を崩さないように気をつけなければならない。
「プロは風邪をひかない。ひいても寝ないで治すのがプロ」
そんなプロ司会者の世界の「格言」を心に時間と戦っている。