2014-11-13

冬直行  NO 4011

全国的に荒れ模様。北海道では30メートルを超える強風が吹き、突風で大きな被害が出ていたニュース映像を目にしたが、自然の猛威とは本当に恐ろしいものである。

朝 から妻の友人のご主人がご逝去されたという電話があった。一昨年の春にポールモーリア・グランドオーケストラのコンサートで新歌舞伎座に行った際、エスカ レーターを上がったところで偶然に彼女と会ってびっくりしたこともあるが、過去にご依頼を受けて宝塚の近くで担当させていただいたご親戚の葬儀のハプニン グは忘れられない思い出となっている。

十数年以上前のことだが、葬儀当日の朝、早くから出発していたスタッフから電話があり、中国自動車道の池田と宝塚インターの間でタンクローリーが横転する事故が発生し、通行止めになっていることを知って驚かされた。

中国道を走行出来ないとなれば一般道を走るしか選択はなく、予定より早く出発をして阪神高速で伊丹空港付近を通って一般道を走ったが、大変な渋滞の中で何とか開式30分前に到着出来てホッとしていた。

ハプニングが発生していることが判明したのはそれからしばらくしてからのこと。導師を担当くださるお寺様が中国道の豊中と池田インターの中間付近で止まったままの状態であると連絡があったから。

スタッフを集めて最悪の想定について話し合い、開始時間を迎えたら現実の事情を会葬される皆様にお知らせし、お急ぎの方は焼香可能なセッティングを行うことで対応することになった。

ご親戚の中にも到着出来ないという方々もおられたのでご納得いただけたが、温かい日差しに包まれる日和だったことが救いだった。

ただ待っていただくことだけでは申し訳なく、30分ぐらいなら時間つなぎで「生と死」「宗教」「葬儀の意義」「ご仏縁」「故人の為人」などで対応可能だが、この時は道路が開通しなければどうにもならず、早く修復してくれることを願っていた。

スタッフの一人に車の中でラジオ放送を聞いて貰い、会社の事務所にいるスタッフにもニュース情報の入手を頼んでおいたが、タンクローリーから流出したオイルが側溝まで流れているので危険性から修復が遅れ、お寺様が到着されたのは開式時間より1時間以上経過してからだった。

脇導師を務められるお寺様達は先に到着されていたので導師の代行を願うという策もあったが、どのお寺様のご意見も「これもご仏縁」というお考えからお待ちすることになっていた。

葬儀にハプニングは付き物という言葉もあるが、「**さんのお葬式は忘れられないね」と語り継がれることになるのは確かである。

我々の仕事は、ハプニングをハプニングでないようにすることも重要な仕事なのである。

今日の写真は中之島公園から東側を撮影した風景だが、奥の方に見えるビルは大林組のビル。かつては大阪を代表する高層ビルとして話題を呼び、最上部に和食の割烹があったことを憶えているし、上から天神祭りを見物したことも懐かしい思い出である、

この割烹の料理長だった人は私の友人の師匠に当たる人物で、「包丁式」を担当される有名な料理人さんだった。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net