2013-04-24

複雑な外交問題  NO 3264


  中国四川省での大地震の悲惨な状況が報じられているが、その一方で尖閣諸島付近を航行する中国艦船の姿に違和感を覚える。中国のトップとアメリカの制服組 のトップとの会談で、中国側から「太平洋はアメリカと中国で半々ずつ統制を」なんて発言が飛び出し、アメリカ側が「日本とは同盟の関係が」と反論したそう だが、最近の中国の行動は南シナ海やアフリカ諸国でも見られるように、何かおかしな感じがしてならない。

 そんな中国の報道で、今回の地 震で崩壊してしまった住宅の現状に対して、日本から学ばなければならないというものもあった。5年前の教訓から耐震建設を進めた建物にも大きな被害が出た そうだが、住民のインタビュー発言には、その背景に手抜き工事が横行している事実があるそうで、建築技術の前にそんな自己中心的主義が常識となっているこ とから考え直さなければならないだろう。

 日本の閣僚や国会議員が多数で靖国神社に参拝したことが外交問題に発展しているよう。武市議員 の「これは国内の問題で外交問題とは別です」という発言もあったが、「した方」と「された方」の感情は異なって当たり前。主義を貫徹する姿勢が立派でも、 国民の不利益になる結果となればどうなるかは疑問。

 昔、靖国時神社問題で「分祀」「合祀」について論議されたことがあった。所謂戦犯者の「分祀」に関する問題提起だったが、一度合祀したもの自身が神格化されており、それを分祀することは不可能という意見も出ていた。

 いやはや宗教とは難しいと考えたら、国会議員が団体で公式参拝する行動は憲法問題に抵触しないのだろうかという疑問が生まれる。国内でこんな問題になるのだから中国や韓国が理解出来る筈はないだろう。

 これは単なる一葬儀屋風情の発言だが、靖国に参拝するのは「戦争をしない。平和を誓うためです」と断っても無理なのだろうか。

  次の選挙で憲法改正が争点になるようだ。取り敢えず「96条」の条文の改正をテーマにするみたいだが、日本国憲法の意義は、その「96条」にこそ存在して いるようで、両議院の総議員の三分の二以上の賛成で国会が発議し、国民に提案してその承認となる訳だが、国民の特別投票、または国会の定める選挙の投票に おいて過半数で左右されるとは大変なこと。

 憲法には国民の「権利」と「義務」が明文化されているが、何より特徴的なことは「戦争放棄」の条文のある「9条」であり、社会には改正に入る前にそれについて十分な論議が必要という意見が多い。

 安易に流れに乗るのは問題が秘められている。政治家だけに任せず、我ら国民も真剣に
考えなければならない大問題。「96条」が改正されて「9条」も変更されたら靖国神社参拝がもっとややこしくなると想像する。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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