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2003-09-05

ミステリー事件    NO 537

遠方のお寺で通夜が行われたが、広い境内の多くのお墓があり、参列者が「蚊」の攻撃に悩まされておられる。

 葬送の場で「殺生ごと」は禁じられているが、これではたまったものでなく、蚊取り「線香」の助けを借りることになった。

 昔、何かの本で読んだ記憶があるが、お釈迦様が腕を「蚊」に刺され、「血が必要なのか」と、もう一方の腕を出され、「小さな生き物、僅かな血を贈ろう。でも、痒みと腫れだけはいけないぞ」と言われたそうな。

 しかし、それでも痒みと腫れに襲われ、「蚊とは何たる恩知らずな生き物だ」とおっしゃったらしい。

 そんなところから、今日のお寺での蚊取り線香もきっとお許しいただけるものと信じている。

 さて、不思議な事件が発生した。

 昨日の午後、銀行からファクシミリが入り、20,580円の振込み入金報告が記載されてあった。

 それをめぐって、3名の女性スタッフが悩んでいる。それぞれがそれぞれのパソコンを開きながら首を傾げている。

 事情を聞いてみると、振込みされた方のお名前のデーターがなく、3ヶ月前まで遡って
調べたが確認不能とのこと。

 金額を分析すると振り込み手数料を合わせて21,000円。この金額で考えられるのはご供花の未収金。しかし該当者が出てこない。

 「銀行のミスでは」との意見もあったが、そんな単純なものではない筈。葬儀社名を間違うことも考えられず、様々な憶測が社内に乱れ飛ぶ。中には、「弊社の出方を見るために作為的にしたのでは」とまで出る始末。

 一方に、経理担当者のミスの可能性もあるかも知れない。請求書を送付してデーター入力を誤ったということも怖いこと。そこで、弊社が担当した葬儀の供花データーを引き出してみた。

 「やはり、ありません」 その声は八方塞の悲壮感。

 隣にいる責任者が頭を抱えながら謎解きをしているようだが、彼女は、相手様との電話やりとりの際のシナリオを考えているという。

 そして、今日の朝、銀行に電話を入れ、事情を説明して相手様の電話番号を入手した。

 やがて、電話のやりとり。相手様も不思議そうな受け応え。「調べ直します」と言われてから30分後ぐらいに電話があった。

 「申し訳ございません。旅行の会費を幹事さんに送る際、どうやら間違って貴社に送ったようです」

 それで一件落着、ホッとする。しかし、返金の際の振込み手数料をどうするかで悩んでいるみたい
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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