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2004-03-14

東京のホテルにて  NO 731

昨日の新聞の一面に、スペインでのテロに対する大規模な抗議デモの写真が大きく掲載され、その下に考古学で話題になっている奈良の古代遺跡を訪れる人たちの写真があった。

 この2枚の写真に感じるギャップは、いったい何なのだろう? 

同じ地球上で起きている二つのニュース。数百万人と数千人の違いはあっても、どうも我々日本人は、テロに対して「対岸の火事」という風に、危機感が欠如しているように思えてならないのはどうしてだろうか。

 新幹線「のぞみ」の中の電光ニュース。そこに列車テロが「アルカイダの犯行声明」と流れてゾッとする。宗教と戦争は、確実に人を変えてしまう。自らを犠牲にして自爆という信じられない行動に至るが、その被害者や家族になったらどうなるという思いはないのだろうか?

 宗教の指導者は、自爆する人たちに「あの世」での幸福を示唆し、家族を含めて英雄称賛する洗脳行為が進められ、報復のための報復という愚かなテロ事件が続いている。

 彼らが創造して説いているハーレム的な「あの世」は、日本的に言えば天国や極楽という世界になるが、果たして「地獄」の存在はないのだろうか?

 「罰が当たるよ」「お天道様が」「家名に傷をつけないでね」「世間様に後ろ指を指されないように」 日本には、かつてそんな伝統があったが、「恥の文化」がどこかへ行ってしまったような世の中。

 高層ビル、航空機、列車、バス、劇場などが惨劇の対象となっているが、日本の新幹線も攻撃対象になっているという記事もあり、今日の新幹線は富士山を眺める余裕ではなかった。

 新聞にあった川柳に思わず<そうだ!>と言いたくなった。『神様の仲裁してよ仏様』

 お爺ちゃん、お婆ちゃん、ご一緒に孫に対して極楽と地獄の話をしませんか。それが将来にあって、最も効果があるように思えてならない今日この頃なのです。

 東京に着いてホテルに入る。パソコンを肩にしていたからか、背中が痛い。風呂に入ってから<マッサージでも>と思って机の上を見ると1枚のプリントが。15日から18日まで「マッサージはお休み」とあった。

 今日は、14日。<ラッキー>と思ってフロントに電話を入れると、今日からお休み?だそうでがっかり。

 日本で一流を自称されるこのホテル、プリントの責任者として宿泊支配人と表記されてあったが、<それはないだろうと?>と嘆き悲しむ。

 嫌な話題の結びに産経新聞の投書欄で目に留まった書き込みだが、この日のテーマは「一年生」。茨城県の黒澤さんが詠まれた歌。

 黒澤さんは、2歳半の時にお母さんを亡くされ、農業のお父さんが男手一つで6人の子供さんを育まれたそうで、昔の思い出を見事に謳われていた。

 『鍬の柄の凹みのあとを握りみて 農に生きたる父母を想ひぬ』

 人生色々、それこそ様々だが、人を不幸にする宗教だけは消えて欲しい。信者だけを大切にする宗教、それは、これからの地球には迎合しないような気がしている。
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