2004-03-31
思い込みに気をつけて NO 749
大企業、零細企業、また商店経営にかかわらず、経営者はいつも最悪のシナリオを想定しておくべきで、特に人命に関することなら尚更だ。
回転ドアや鶏インフルエンザの問題は、それらを顕著に物語る出来事。葬儀の場で悲しみの光景を何千回と目の当たりにしてきた葬儀社が言うのだから、何より「説得力」があるのでは?
物事には必ず「兆し」があるもの。そこで最悪のシナリオを想定すれば事態の悪化が止められるだろうが、横着したら必ず後悔に至るし、それは取り返しのつかない結果を迎えることになる筈。
禅の世界に「冷暖自知」という言葉があるが、何事も「体感に勝ることなし」という意味にも通じ、後悔することなく危機に気付くことは難しくとも、兆候を受信するアンテナだけは持っておきたいものである。
偲ぶ会や社葬のシナリオを創作する際、これまでに何度も書いたように、帰られるお客様の後ろ姿から遡って再確認をするが、人はどうしても受付からの流れを 考えてしまうもの。その入り口に欠陥があれば最悪。そこで救急車を飛び越えて霊柩車なんて悲劇は許されることでないだろう。
弊社の社員や協会のメンバー達から「恐怖症では?」と呼ばれる私だが、ミスで謝罪をするのが大嫌いなだけ。恐怖症も心配性も責任ある立場にある者の大切な誇りのような気もする。
サービスなんて限りないもの。最善と最悪を考えれば喜ばれても叱られることはない。
「喪服を借りたいのですが?」 そんな貸衣装の受注を頂戴した時、瞬時に「お着付けは?」「美容院さんのご予約は?」までアドバイスが出来れば素晴らしい が、それが「差し出がましいビジネス」と思われないイメージを伝えることが理想。そこまで成長するのは簡単ではなく、それが出来れば貴重な『人<財>』と 呼ばれるだろう。
さて、明日から4月を迎え人事異動が伝えられてくるが、上場企業で社長になった人物もいるしリストラで子会社に移った人物もいる。
そんな中、二人の友人が町会長の責務を負ったが、物騒な世の中に彼らの仕事を思いやりながら、阪神大震災のようなケースでこそ真価が問われると偉そうにアドバイス。最悪の事態の想定が責任者のつとめだと力説したので嫌われたかも?
自宅のポスト、郵便物の中に1枚のプリントが入っていた。名刺がコピーされ「明日、着任いたします。どうぞよろしくお願い申し上げます」と達筆で書かれてあった。
地元の小学校の教頭先生が代わられるとのこと。<こんな挨拶なんて必要ないのに>とも思っているが、そんな思いが地域のコミュニケーションをダウンさせるとも考えられる。
大変失礼な発想だが、今度の教頭先生は女性。美しい文字に興味を抱き拝顔したいとも思い出した。
明日に学校で行われる「離任式」と「着任式」、時間に都合が着けば行くことに?