最新 最古
2004-04-20

あの世を信じて   NO 769

猛烈な雨が降った昨夜、雨が止んだと思ったら強風が吹き、我が欠陥住宅が大いに揺れていた。

 物理的に最も揺れを感じるのは3階。2階と3階を行き来している2匹の猫が、いつの間にか1階の私の机の下に潜んでいる。

 年老いた一匹は、もう16年も住み着いているが、最近は階段の上り下りが億劫なようで、猫のためのバリアフリーを考えてやらなければとも思い出している。

 そこで動物に関する本を開け猫の寿命を調べてみたが、30年ぐらい長生きをした猫もいるそうで、しばらくはペットロスも大丈夫?とホッとする。

 鶴は千年、亀は万年という格言もあるが、その本によると亀の長生きは150年ぐらい。浦島太郎を背に乗せた亀も、はるか昔にこの世にいないことを知る。

 先月に鳥インフルエンザが騒がれていたが、考えてみれば恐ろしいこと。どこかのテロリストが渡り鳥を集め、培養した細菌を感染させて放ったら大変ではないか。

  最近のニュースを見ていると、大統領や首相を含め「ドン」と呼ばれる人々に大切なことが欠落しているように思えてならず、これらは教祖、会長という立場で 形成される安っぽいカリスマで牛耳るワンマン経営にもみられ、すべてが「この世」のことしか考えていないような気がする。

 「いずれ、歴史が判断してくれるだろう」なんて偉そうなことを言っている御仁も多いが、あの世に行った発言者達が地獄に落ちて苦しんでるかも知れないと思ったら滑稽ではないか。そんな無責任な発言は自身を哀れむ羞恥の考え。

 『プロは臆病であれ』という格言を何度も書いてきたが、葬儀に於けるプロとは間違いなく「あの世の」存在を信じており、<地獄に落ちないように>との思いも強いもの。

 他人に尽くせば天国や極楽に行けるなんてことを言えば嘲笑の対象となる時代、一方で「自爆テロを実行すれば一族郎党が天国へ」という愚かな洗脳も罷り通っている。このギャップは、いったいどういうことなのだろう?

 医学がどんどん発展し人間の平均寿命は延びる一方だが、テロリストの暗躍で甚大な被害者の増加が懸念され、そのダウンも予想される。「被害者は誰だ?」という言葉が流行したことがあるが、今、地球上の誰もがその危機に面していることだけは理解したいもの。

 今日も全国で2700件ぐらいの葬儀が行われ、一方で2700件の通夜も行われているが、その中で「被害者」となられた方が「ゼロ」ということは絶対にない筈。

 死は前からやって来るものではく、後ろからやって来るものと言われているが、人は、いつ死が訪れるかも知れないもの。少なくとも臨終を看取られたいし、最期の言葉を遺して出立をしたいものである。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net