最新 最古
2004-07-14

祭囃子の中で  NO 850

来客の予定があり、珍しく事務所にいると「電話です」と。先方さんのお名前が珍しいが思い出せず、お話を伺って気が付いた。

 思わず互いに「懐かしい」の言葉。若かりし頃のこと、私が尊敬していた今は亡き先生の事務所で何度もお会いした方。互いが先生から囲碁をご指導いただき、勝ったり負けたりの関係が。

 あれから30年以上の月日の流れ。お電話の用件は、事前相談。明治生まれのお母様のためにと、後日に来社されることになった。

 最近、事前相談が多くなっている。電話ですべてを聞きたいという方も多いが、大切な人生を送ることを電話だけで済ませるのは礼節を欠くのでは。是非、来社くださいというのが弊社の姿勢。

 電話だけでというケースは費用の相談が大半だが、物を売り買いする世界でないことをご理解いただきたいところ。もっと真剣にお考え願いたいと思っている。

 さて、お通夜に行ってきたが、最近に珍しいほどの弔問者数。今日の大阪の気温は35度を超えていたそうだが、故人の厚い人望を改めて知ることになり、喪主をつとめられる奥様から「主人って、皆さんから・・・」というお言葉も。

 友人代表で弔辞を奉呈される方から内容のチェックを求められた。それは感銘を受ける文章づくり。宗教、命、別れ、友情が見事に表記されている。添削を依頼されたが「100点以上です」とお返し申し上げた。

 式場のすぐ近くに神社がある。ちょうど夏祭りの季節。屋台も並んでいるが、聞こえるお囃子が何かもの悲しく聞こえてくる。ご遺族や弔問の方々には、こんな夏祭りが忘れ得ぬ夏の風物詩となられたよう。

 明日は友引の日。葬儀は午後の暑い時間帯。会葬者に冷たいお茶とオシボリを徹底して配慮したいが、体調不良の方がおられないかの気配りも大切。開式前のスタッフミーティングで伝えよう。

 この葬儀、火葬場まで随行できないのが申し訳ないところ。ご出棺と同時に着替えをし、スタッフを伴ってすぐに出発しなければならない。

 友引の日、それは私にとっていつもスケジュールが重なる日。「来る何月何日」という約束事はプレッシャー。担当しなければならない葬儀があると大変。今回も時間の変更で迷惑を掛けた。

 夜遅くにニュースを見る。新潟地方の大水害が大変だ。ふと、この地の通夜や葬儀のことを思い浮かべてしまう。自然災害の中でも悲しみの儀式が行われている筈。二重三重の辛苦となった皆さんの心情を慮る。

 被害が最小限であるように、そして早く復興できるようにと祈念申し上げる。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net