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2005-01-28

コンサートと「お守り」   NO 1050


 「湯の辞儀は水になる」という諺があるが、火葬場から式場に戻って「御斎」が始まる前、いつもそんな言葉を思い出しながらお客様を誘導している。

 大阪での一般的な進め方は、火葬場に納めてからすぐに式場に戻り、そこで「御斎」という食事になるが、お膳の用意が整っていても中々着席されず「お骨あげ」出発までの時間を無駄に費やしてしまう。

 「**さんから」「いや、**さんから」なんて会話の押し問答、遠慮を美徳とする日本的な光景だが、ここでの5分や10分はすぐに経過してしまうし、誰かがお手洗いということでもあると献杯が始められず、食事の時間がどんどん短くなってしまう。

 そんな事情でゆっくり出来ず、「お骨あげに参ります。マイクロバスへ」とご案内すると「えっ、もう出発!?」と怪訝そうなお顔をされる。

 席の上下作法にこだわる方も多く、いらいらしながら「ご仏前にてはすべて平等です」なんて発言してしまったことも。

 全国から参列されるご親戚さん達、その地の独特の慣習も絡んでくる。中にはそれが正しいと強引に押し切る人物も登場し、お葬式とは終わってからも混乱が続くものである。

 「葬儀屋さん、この地のしきたりはどうなっているの?」 そんなご質問をされる方もおられるが、こんなインテリジェンスを感じる方が少ないのが現実。

 地域で運営される会館での葬儀で、「設備が悪い」とご親戚から誤解のご指摘があったり、立派な式場である市立の「やすらぎ天空館」を弊社施設と勘違いされるお方もあり、勝手な思い込みが時には笑い話となってしまうことも起きている。

 さて、夜はコンサート。開会30分前から10人ぐらいの方々がご来場、中で女性司会者のテスト時間を切り上げてお入りいただくことに。

 月の砂漠、冬景色、砂山、ふるさとなどの唱歌から、ラテンの名曲まで10数曲が歌われたが、途中から次々にご入場の方がある。<?>と思って確認したら、正面玄関の横にテレビモニターをセッティングし、中の様子を放映していたから。

 「えっ、こんなのやっているの? 今からでもいいかな? 500円! 安いね」とのお声を皆さんが。

 「今度、いつあるの?」というお帰りの際のお言葉が何より嬉しいし、ご参加くださる方々が毎回増えて喜んでいる。

 そんな一方で、噂を耳にされたミュージシャンの方からの問い合わせが増えてきた。正直申し上げて誰でも歓迎という姿勢ではない。音楽とは「音」を「楽しむ」と書くことに意味がある。そんなところから、少なくとも私のオーディションという壁だけは設けている。

 今日もゲストのCDを購入されるお方が多かったが、「ほんまによかったわ!」というハートを感じる嬉しい光景。ここに文化向上を指針して会場提供申し上げる「シーン」の意義が。

 独り言をご訪問くださるお方が子供さんとご一緒にご来場、私の病気のことをご心配いただき、健康に関する書籍や資料を恵贈くださったが、紙袋の中に「お守り」まで入っており、涙が出てきて困ってしまい目薬で誤魔化す悪さをやった。(これについては明日の号で?)

 明後日は、大阪国際女子マラソンの日。弊社の前を往復するところから2階を開放する企画が進められているし、100インチのモニターでテレビの実況も流されるそう。

明後日ぐらいから猛烈な寒波がやってくるそうだが、お年よりや子供さん達を歓迎しよう。マラソンの見学、どうぞ弊社の2階へ。お待ち申し上げております。
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