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2005-04-06

臨終時の音楽?  NO 1118


 今日の号外にあったように、インターネットの知らない世界を学ぶことになった。このコラム「独り言」を様々な外国語で読むことが出来るなんて全く知らなかったこと。ちょっと恐ろしい心情を抱く体験でもあった。

 さて、ある会合で「人生」について語らせていただいた。「最近、葬儀が変わってきたな?」という話題から発展してそうなったのだが、団塊世代の集まり。親の介護と葬儀、子供の結婚、自身の健康というようなテーマでの話し合い、その「締め」としてお話しを。

 冒頭で申し上げたのは「後ろ姿」から逆に考えるという私のプロデュース理論、そこから自分の終焉のイメージを描きましょうという構成で進めた。

「あなたのご終焉の場所、それは、病院のベッドなのでしょうか?」
「その側に、誰が付き添っているのでしょうか?」
「医師、看護師さん、伴侶、兄弟、子供、孫、曾孫さんですか?」
「朋友もおられるでしょうか?」

 明治や大正生まれの方の葬儀でご兄弟の人数の多いことを知るが、最近の子供の数は激減。子供を儲けない夫婦も増え、離婚が増加傾向にある社会。上述の情景を思い浮かべていただければどんなに淋しいことになるか想像が出来るだろう。

 葬儀で好きだった曲を流して欲しいという要望も増え、弊社ではレクイエム編曲に力を注いでいるが、ちょっと遡って終焉時に流して欲しい音楽を考えておくのも大切だろう。

 医学の世界で「音楽療法」という言葉も登場し、痛みの和らげ、癒し、環境空間の変化を目的に音楽が活用されているようだが、臨終時に関する音楽を真剣に考えている専門家が果たしているのだろうかと疑問を抱く。

 20代の後半頃から来世の存在を信じて葬祭業に従事してきた私だが、過去に著した愚書に書いたように、死の瞬間にあって「来世に夢を託せることが幸せでは?」と考えており、それらをますます強く思い出した最近である。

 葬儀の際に流す音楽? 私は、その前の臨終までに流す音楽を考えておきたいと提案する。看取る人達に対して、その曲の思い出話を聞かせるもいいのでは?

 今回の会合、この話題で大きく盛り上がった。それぞれの方が自分の思う曲名を出されたが、その表情は意外に真剣。冗談だったが、病人が思わず起き上がってくるような行進曲を持ち出された人物もいて爆笑を誘っていた。

  集われた方の大半が私のことを知らなかった。葬儀社とうことから興味はあったようだが、話が終わってから皆さんの対応が急変したのが面白い現実。「葬儀 社って、そこまで考えているの!」と驚かれたようで、お呼びくださった主催者の方がご機嫌で、これで「独り言」の訪問者が増えるかも?

 そうそう、昨日に発覚したホテルの未予約ミスだが、裏の手と奥の手を駆使。確保に至ったのでホッとしている。

 結びに今日の接続だが、北国の女神と崇拝申し上げる「空飛ぶ水冠」さん。コラム「迷いの窓」が更新されていたので上記<HOME>からご訪問を。
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