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2005-09-14

変なオジサン?  NO 1271


 社会で2007年問題が話題になっている。「退職金は**銀行へ」なんて、金融機関のテレビCMのキャッチコピーにも登場しているように、団塊世代が現役から離れることになる時代を迎える。

 終戦後のベビー・ブームから、その人数が半端じゃないから大問題。高齢社会と少子化の現実の中、選挙でも話題になった年金の将来も不安である。

 そんな中、技術の世界で「匠」と称される人々の後継問題が表面化、機械やパソコンで解決不可能な「人」の能力の継承が難しい。そんな技術を要する企業内部で「道場」や「塾」を開設して「伝達」というバトンタッチが潮流のよう。

  仕事の世界で「匠」と呼ばれる人に共通することがある。それは「生き甲斐」「好き」「惚れた」「誇り」「挑戦意欲」などだが、人として生まれてきて「何が 出来たか?」「何を残せるか?」という人生観に支えられてきたこともあるだろうし、その歩みの中で「道楽的」ということも大きなキーワードのような気がす る。

 定年がないという恵まれた環境にある私だが、団塊世代の一員としてそんな人生の歴史物語が大好きだ。

 葬儀という仕事を通し、故人の人生物語をドラマ化する日々を過ごしてきたこともあり、それらが誰よりも強いということも言えるだろうし、どの人にだってプロジェクトXみたいな紆余曲折の人生があるだろう。

我が葬祭業界には継承するべき技術という認識が信じられないほど低く、だから文化の形成につながらなかったようで残念。

 葬儀は「非日常的」な出来事、だからお客様の比較対照も皆無で、業者が真剣に学ぶ行動に出なかった背景もあるだろう。

 だが、それらに危機感を抱いていた業者もあった。そんな連中がいつか集まって組織化されたのが日本トータライフ協会だが、それぞれが他の同業者から見れば絶対に信じられない技術ソフトを有していた。

「祭壇って、必要なの?」「葬儀の費用って、高くない?」「無駄が多いよね」「自分の葬儀をどうして欲しいと思う?」

  素朴な疑問をぶつけ合って意識改革が始まり、やがて様々なオリジナルソフトの構築に至った我が協会、それぞれのメンバーが日々に昇華させて次々に社会賛同 されるものを提案し続ける今、葬祭サービスで究極となるのが「癒し」「慰め」「思いやり」の姿勢と気付いた歴史。そこに「匠」と称されるメンバーが集まっ ていたことを確信した。

 そんな組織団体で理事長に就任している立場、同業者から間違いなく「変なオジサン」と呼ばれるだろうが、塾生達からもそんな愛称で呼ばれている事実に喜んでいる。

 改革を成し遂げるには、どっぷりと浸かっている怠惰の世界からは「変」になる筈で、小泉総理も「変なオジサン」の仲間かもしれない。
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