最新 最古
2005-10-21

病院商法の問題化?  NO 1307


 ある消費者団体の役員さんとのお話し、我々葬祭業界に対する不信感の強さを再認識、そこまで悪質業者が蔓延っているのかと衝撃を受けた。

  悲しみのドサクサに紛れて行われてしまう葬儀、不幸の発生から短時間ですべてが決められてしまう。生涯に経験がない非日常的な出来事の中で翻弄されてしま うご遺族、そんなクレームが多く寄せられていることを知ったが、そんな思いを表面化されずに堪えている人がどれほどあるかと考えてしまう。

 クレームの中で多かったのが病院と葬儀社の癒着問題、家族の誰も依頼した覚えがないのに、いつの間にか自宅に葬儀社が待っていたというケース。それは、病院が手配した寝台自動車が契約葬儀社のものであり、会社ぐるみで先回りして待ち構えていたという構図だった。

「**時に病院を出発します。こちらに**時**分に到着予定です。私達が準備を担当します」

 それが自宅にやって来た業者のトークだそう。自宅で待っている家族や親戚の人達は、病院に付き添っている家族の誰かが依頼したのだろうと思ってしまうし、付き添っていた家族も自宅に戻ると<誰かが手配してくれた>となってしまう。

 そんな「既成事実型」戦略は巧妙に仕組まれた悪質業者の悪知恵、病院側が手配した1台の寝台自動車からすべてが始まっている。

  私が役員さんに申し上げたことの中に「中立で冷静にご判断されないと解決できませんよ」というのがあった。例え話として「新聞記者と税務署」をテーマに説 明、すべての業者が悪いという観点では本質を見失い、中には善良な業者があるだろうという考えも重要ですということだった。

 山の尾根から両側を見れば、必ずどうするべきかの解答が見つかるもの。悪い側の麓で判断してしまうと改革につながることは難しく、尾根に上って中立から眺めましょうというアドバイスである。

「それ、分かり易くて面白い」と返された役員さん、ちょっとご機嫌になられたところで「悪い業者を選ばれてしまったご遺族にも責任の一部がありますよ」とやんわり反論を。

 人生終焉の大切な儀式、自動車を購入される以上に業者選びを検討されるべき。それがすべてということで結論に。来週の講演の参考になることが多くて大きなプラスとなった。

 今日、音響のプロが来社、今夜に関西空港で行われる防災訓練の仕事でお忙しいのに、時間を頂戴してホール機材のチューニングをお願いした。

 二人で耳を凝らしながら最適の「音」を求めて微調整、コーナーの微妙な反響までチェック、後日に別の機材をご持参いただき比較することになった。

 土曜日にクロマチック・ハーモニカのコンサートがある。電子ピアノとボーカルも入るが、その音響に神経を遣う。その日、お寺の本堂でリハーサルという予定と重なっている。果たして間に合うのだろうかと綱渡りの心配。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net