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2005-10-25

お電話から?  NO 1312


 朝から猛烈な肩こり、重いバッグを肩にして、資料の入った手提げ袋を持って電車移動をした昨日のツケのようだが、今日も同じスタイルで歩いて出勤。

 毎日、様々な電話がある。2階で音響システムの調整をやっていたら、無線の子機を手に女性スタッフがやって来て「難しいご質問のお電話です」と言う。

「お仏壇のお供えについてのようですが、適当に応えるわけにもいきませんので」との短い会話で私が代わった。

「変な質問ですが、ちょっと聞きたいことがありまして教えて欲しいのですが?」

 それは、季節の果物を仏壇に供える際、皮を剥くべきかそのままかというご質問。ご本人は<仏様が食べ易いように>と配慮され、皮を剥いて供えられていたそうだが、たまたま訪問された親戚の人から「そんなのおかしい、お寺さんに叱られるよ」と指摘されたそうだ。

 その数日後、月命日のお参りで来臨されたお寺さんにも確認され、お寺さんは「どちらでも結構ですよ」と笑いながら答えられたそう。

「でも、何か気になってね」と弊社に電話ということだった。

 神社や仏閣の中で見る「お供え物」は、そのままというのが一般的のようで、多くのお寺の本堂に入らせていただいた私も、皮を剥いた供物を目にしたことがない。

 ご指摘された親戚の人、そしてお寺さんのご意見を尊重することも考えながら、次のように対応申し上げた。

「お供え物は『お下がり』としていただくのも大切ですね。ですから、短い時間のお供え以外は『そのまま』の方がよいと思います。季節の初物などで『香り』をお供えになる時、皮を剥かれ、ちょっとの時間でもお供えをされると喜ばれるのでは?」

 これは、素朴な疑問の代表的なひとつであるような気がする。盂蘭盆に伝わる目連尊者の物語りに登場してくる「神通力」のこともあるが、皮の「ある、なし」なんて些細なことであっても、こんな素朴な疑問こそ大切に対応して差し上げたいもの。

 難しい説教的なことには触れずに対応申し上げたが、この方の供えられる際の「やさしい」ご厚意が何か温かく伝わってきて、ほのぼのとしたやりとりとなった。

 一方で、弊社のHPを開けながら電話をされてきた女性もあった。

「お別れ会の司会を任されたのですが、自信がないのです。式次第とコメントを教えていただけませんか?」

  出来るだけ対応してあげたいとは思うが、故人の情報に関することの把握さえされていない事実に唖然、司会の前にプロデュースの重要性を考えましょうとアド バイス。しかし、与えられたシナリオの進行しか出来ない司会者さんのよう。任せると依頼されたのが主催者さんか葬儀社さんかは知らないが、思わず身震いし てしまった出来事だった。

 また、ブライダルの司会者さんらしい人からも面白い電話。このコラムを定期的に訪問くださっているそうだが、 「拍手のない新郎新婦の入場なんて考えられません。どんな音楽とコメントで?」というご質問。「お暇な時にご来社を」と対応、ひょっとして近日中に?とい うような雰囲気が感じられた。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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