2003-09-19

お疲れモードの中で    NO 550

今日の葬儀が行われた大阪市立斎場「天空館」に向かう車の中、途中の交差点で、ふと見ると弊社の男性社員が立っている。

 手に矢印のついた大きな式場案内看板を持ち、電柱に立て掛けているところ。それは、今日のお通夜が行われる式場の近くだった。

 昔、警察関係者に伺ったことがあるが、案内看板は道路交通法違反となるそうで、厳密に言えば、自宅で葬儀が行われる際、入り口に立てられる提灯さえも違反という。

 それから考えると、関西特有の「シキミ」や一般的な「花輪」なんて立派な違反となってくる。

 では、警察に届けて許可を願う? そんなことをすると、「迷惑を掛けないように」というアドバイスだけで暗黙の了解となっているようだ。

 ただ、参列者の多い葬儀の場合、交通渋滞を引き起こす問題や参列者の安全を考慮し、数人の警察官が整理を担当されるケースもあるが、最近では警備会社のガードマンがその役割を担うことが多くなってきた。

 こんな場合の警備員、男性には申し訳ないが女性の方がソフトで、渋滞軽減に効果があるよう。これは、実際にその場で確かめてみればすぐにご理解されるだろう。

 さて、今日の葬儀の式場「天空館」だが、認知度がアップして人気が高まり、なかなか使用申し込みが難しくなってきた。

 この夏場だけでも7件のお客様が取れなくて別の式場となり、2件の方には1日延ばしていただくことになった。

 そんなところから、今日のお客様は不幸の中でただひとつの「幸運」ということになるだろうし、火葬場への往復の車中で、そんな会話が交わされた。

 夜、明日の葬儀の通夜を担当してきたが、会葬者が多いこのお客様、故人がお世話になられたケアホームの方々が車椅子数台で来られ、その時は、段差の事情で焼香をされる場所の変更を行った。

 そんな裏側でプライベートなこと。今日の夜、久し振りに孫がやって来た。
通夜の関係で空港に迎えに行くことが出来なかったが、何事も本業優先というのが長年の歴史。通夜や葬儀は相手様にとって1回だけのこと。互いの心残りは避けるべき。そんな仕事上の宿命は、いつも家族を泣かせてきた。

孫が成長し、大きくなる。それだけ自身が老けていくことを知る。

何れ、私の葬儀に、この孫が花束ぐらいは供えてくれるだろうが、「おじいちゃん、ありがとう、さようなら」という手紙。それを漢字で書くことが出来る頃まで、この世に執着したいと願っている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
携帯で下のQRコードをスキャンするか
 または
携帯に下のURLを直接入力します。
URL http://m.hitorigoto.net