2003-07-26

子供部屋の弊害   NO 497 

お通夜の式場で、ちょっとしたハプニング。ご当家が予想されていた以上に弔問者が来られ、用意されていた供養の返礼品が足りなくなった。

 スタッフが車に走る。いつも100個単位のストックがあるので事なきを得たが、参列者を予測することは本当に難しい。

 さて、数日前の新聞に興味を覚えた記事があった。社会教育の専門家が分析した結果だそうだが、小中学生で凶悪犯罪に至った背景に家庭問題があり、独立した子供部屋という環境を与えられていたケースが際立って多く、考えさせられた。

 部屋に閉じこもって何をしているか分からない。恵まれた環境の中に思わぬ危険性があるということを知った。

 そんな時、関東にいる娘から電話があったと妻が言った。

 それによると私の孫がテレビに出るという。詳しい事情を聴くと、NHKの教育テレビの子供向け番組だそうで、すでに収録が済み、来月の放送日を教えてもらった。

 20人ぐらいの子供が登場する番組だが、それでもオーディションがあったと言うのだからびっくり。当日はビデオ収録を忘れないようにと考えている。

 幼い子供を育むことは大変なこと。掃除、洗濯、食事の用意など、子供をテレビの前に座らせ、子守の代役を託する行為が多いだろうが、そんな時、かわいいキャラクターの存在が重宝で、子供向けの番組も大切だろう。

 子供の成長に並行して好みのキャラクターに変化が生まれる。アンパンマン、ハム太郎、ドラえもんという順が一般的だそうだ。

 凶悪事件を犯した子供達にも、きっと好んだキャラクターが存在した筈。そして、それらをテレビで見ていたこともあるだろう。そんな彼らがどうして事件を?と思ったらやり切れない。

 「お爺ちゃん、有り難う」「お婆ちゃん、さようなら」

 そんな孫達の言葉で送られる葬儀は素晴らしい。そこに人生に於ける重要な責務でもある命の伝達が感じられるから。そんな言葉が生まれる家庭環境に犯罪はない筈。

 しかし、いわゆる核家族と呼ばれるケースでは上記の言葉が出て来ない。孫に冷たさを感じる葬儀は寂しいもの。

 最近、そんな葬儀が増えて来ているような気がしている。
久世栄三郎の独り言(携帯版)
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