2005-01-19
いっぱい、手を合わせた日 NO 1041
昨日の講演が始まる少し前、近所の方という女性とお話しを。
上品でインテリジェンスを感じるお方<私と同じぐらいの年齢?>と勝手で失礼な拝察をしたが、パソコンの本を買って来られインターネットを勉強されているとのことで、<素晴らしい>とエールを贈りたくなった。
12月の映画音楽コンサートや過日のラテンコンサートにもご参加くださったそうだが、お話の中で「独り言」をご笑覧いただいていると伺って嬉しくなったと同時に、独り歩きしているコラムに恐ろしさも感じている。
何方かは分からないが、過日にファクシミリを頂戴し「独り言へのクレームです」という書き出しに心臓が凍りそうになったことがあった。
それは、年末と年始に書いた表記に対するものだったが、余命が短いような文章を書かないで欲しいという内容で、プラス思考で判断すれば「もっと健康に留意しなさい」というお叱りのお言葉。これもエールだったのだと勝手に解釈をして手を合わす。
しかし、そのファクシミリを頂戴した次の日から100歳以上のお方の葬儀が連続し、その不思議な巡り合わせに心を新たにすることに。
さて、昼過ぎに悲しい電話が。遠い昔、葬儀の接待スタッフとして活躍していた女性の訃報があった。お電話をくださったのはお姉様からだったが、20年前頃から年賀状のやり取りしかなかった彼女が、昨年の10月末に亡くなっていたことを知った。
「事後整理で今年の年賀状を整理していて電話をしました。お世話になりました」とお姉様の寂しい声。書に長け、見事に和服を着こなし、独身を貫いたご生 涯。仕事のことで何度かぶつかり合ったことや、一緒に食事をした時のことが懐かしく思い出され、瀬戸内海に散骨されたと伺って手を合わせた。
隠れ家に入ると机の上に宅配物が置かれてある。贈り主を確認して手を合わせてから開けたら、手紙が添えられプレゼントがいっぱい。果実野菜のボトル、うわさのたね、無臭にんにく八撰、蕎麦の実おこし、生姜湯から発熱ソックスまで納められてある。
また「健康365」「体を温めると病気は必ず治る」「野菜がクスリになる50の食べ方」という本、そして著名な人物の名文抜粋とMDも入っていたし、お手紙には健康情報として心まで温まりそうな文章が綴られてあった。
恵贈くださった品々の説明書に目を通すと「天然」や「自然」の文字が多い。こんな御配慮に、苦手な食品であっても<いただいて健康にならなければ>と心が動く。部屋に入ってきたスタッフから「クスリですから飲んでください」と野菜ジュースを飲まされた。
今、手を離せない仕事に取り組んでいる。「久世塾」の開講も待たせているし録音収録しなければならないものもある。
神戸が終わってホッとしたところで時間に追われる仕事が山積み。この二日間、寒くなかったことだけが救い。明日から冷え込むそうで覚悟をしながら、私の身体を心配くださるお方の存在に手を合わせ、ちょっと体重を増やす努力に取り組もうと思っている。